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Follow @mushmusicschool現役クリエイター直伝!DTMミックス・マスタリングシリーズ「第1回 : リバーブ系テクニック!リバーブ成分のEQ調整」
2021/10/24
作詞・作曲・編曲・DTM
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Follow @mushmusicschoolマッシュミュージックスクール DTM科・トラックメイク科講師の坂本竜太です。
今回のブログから「ミックスダウンにおける各種プラグインの実践テクニック」を数回に渡り解説していきたいと思います。
現代では高精度なAI機能付きのプラグインが多く販売されていますが、結局のところ最後は自分の感覚を鍛えないことにはご自身の求めるサウンド ~ ミックスには辿り着かないのではないかと思います。
第1回目となる今回は「リバーブ系テクニック ~ リバーブ成分のEQ調整」として、筆者が普段の音楽制作において実践しているリバーブ系プラグインを使ったミックステクニックを解説していきたいと思います。
プロミュージシャン制作環境シリーズ
第1回目:ハードウェア編 #1 (使用機材リスト)
第2回目:ハードウェア編 #2 (なぜその機材を選んだのか? / 機材選びについて / その使い心地)
第3回目:ソフトウェア編 #1 (主なソフト音源~プラグインリスト)
第4回目:ソフトウェア編 #2 (なぜそのソフト音源を選んだのか? / ソフト音源選びについて / その使い心地)
フリー音源シリーズ
Spitfire Audioのフリー音源ライブラリー「LABS」をフル活用しよう!(前編 : LABSの概要とインストール方法の解説)
Spitfire Audioのフリー音源ライブラリー「LABS」をフル活用しよう!(後編 : LABSの音源の解説とサウンドレイヤーのコツ)
KONTAKTフォーマットに最適化されたサードパーティー製のソフト音源の活用方法シリーズ
Native Accessに対応していないサードパーティー製音源のセッティング方法
第1回 : Auddict : Celestial Voices Calypso(前編:音源の管理・サウンドメイキング)
第1回 : Auddict : Celestial Voices Calypso(後編:MIDIの打ち込みのコツ~キースイッチの使い分け)
第2回 : Impact Soundworks:VOCALISA – Slavic Women’s Choir(前編 : 概要とサウンドメイキング)
第2回:Impact Soundworks:VOCALISA – Slavic Women’s Choir(後編 : MIDIの打ち込みのコツ~キースイッチの使い分け)
第3回 : Impact Soundworks:Spitfire Audio – Spitfire Solo Violin(前編 : 概要とサウンドメイキング)
第3回 : Impact Soundworks:Spitfire Audio – Spitfire Solo Violin(後編 : MIDI打ち込みのコツ~キースイッチが不要とは?)
第4回:Spitfire Audio - ALBION V TUNDRA -オーケストラ音源(前編 : 概要とサウンドメイキング)
第4回:Spitfire Audio - ALBION V TUNDRA -オーケストラ音源(後編 : MIDIの打ち込みとサウンドのレイヤーのコツ)
第5回:Audiomodern – Opacity -シネマティック・ギター音源(前編 : 概要 ~ サウンドメイキング)
第5回:Audiomodern – Opacity -シネマティック・ギター音源(後編 : Opacityの実践的な活用方法~ストリングス音源とのレイヤーetc)
KOMPLETE ULTIMATEシリーズを使い倒したブログ記事・動画
第1回:ドラムトラック編 (STUDIO DRUMMER)
第2回 : Guitar Rigの活用 : 基礎編 (ギタートラック : イントロ & ベーストラック)
第3回 : Guitar Rigの活用 : 応用編 (ギタートラック)
第4回 : DAMAGEの使い方 ~ 活用方法
第5回 : ACTION STRIKEの使い方~活用方法
第6回 : THE GRANDEUR(ピアノ音源)の使い方~実践的なプラグインの活用方法
第7回 : BRASS ENSEMBLE - SYMPHONY ESSENTIALS -(ブラス音源)の使い方 ~ 実践的なプラグインの活用方法
第8回 (最終回) : RISE & HITの実践的な活用方法
動画解説
【今回の音源を使用した講師制作の参考楽曲 : YouTube】
また、筆者が当スクールのブログ内で紹介している様々なテクニックを活用して、実際にどのような楽曲を制作しているのかの一例として、下記のYouTubeチャンネルをご覧いただければと思います。
目次
①まずはデモ楽曲を聴いてみましょう
まずはデモ楽曲を聴いてみましょう。
デモ楽曲
今回はこちらのデモ楽曲を使用しての「リバーブ系テクニック ~ リバーブ成分のEQ調整」の解説となりますが、今回のブログで解説するテクニックは様々なジャンルの楽曲で幅広く活用できるテクニックとなっています。
このように、各種プラグインは「基本的な考え方や効果をしっかりと把握することがキモ」となっており、「この点をしっかりと理解~把握することで様々なジャンルの楽曲を制作する際にプラグインをスムーズに導入することができる」ようになってきます。
②各トラック(= 楽器)に適したリバーブを選択する (WAVES : RVerb)
では今回のデモ楽曲で使用されているシネマティックなパーカッションパートをリバーブON/OFFで聴いてみましょう。
REVERB_ON
REVERB_OFF
2.1【WAVES : RVerb】 : その選択理由
このパーカションパートでは「WAVES : RVerb」を使用しています。
では数あるリバーブプラグインの中から「なぜWAVES : RVerbを選択したか?」ということですが、「WAVES : RVerb」はとても汎用性に優れており、様々な楽器にナチュラルなリバーブを与えることができるという点から今回使用しています。
ここではパーカッションのサウンドやフレーズ自体にとても個性があるので、トリッキーでエフェクティブなリバーブよりも、フレーズの個性を充分に活かしてくれるナチュラルなリバーブが適している、ということになります。
尚、このパーカッションパートは「Native Instruments : DAMAGE」を使用していますので、 下記の関連ブログもぜひご活用下さい。
【Native Instruments : KOMPLETE 12 ULITIMATEを使い倒そう! 第4回 : DAMAGEの使い方 ~ 活用方法】
2.2【WAVES : RVerb】 : 各種パラメーターの設定(メイン画面)
では「WAVES : RVerb」の各種パラメーターを見ていきましょう。
「WAVES : RVerb」のインターフェースはとてもベーシックな構成となっており視認性にも優れています。
◉Reverb Type : Hall 1
①PreDelay : 原音からどれだけ遅れてリバーブが鳴るか調整 (デモ楽曲では0.0)
②Time : リバーブの長さを調整 (今回のデモ楽曲では1.25)
③Size : リバーブの部屋のサイズ感を調整 (今回のデモ楽曲では38.5)
④Diffusion : 音の広がりを調整 (今回のデモ楽曲では0.0)
⑤Decay : 「Reverb Type」が「Gated」の時のみ有効。エフェクティブな効果が得られる (今回のデモ楽曲ではLinear)
⑥Early Ref : 初期反射音と原音成分の残響を調整 (今回のデモ楽曲では0.0)
⑦Reverb : リバーブ成分の量を調整 (今回のデモ楽曲では0.0)
⑧Wet / Dry : 残響音と原音の音量差を調整 (今回のデモ楽曲では32.5)
今回はパーカッションパートに「乾いたテイストのホール系リバーブ感を与えたかった」ので上記のような設定となっています。
その中でも④Diffusion / ⑤Decay / ⑥Early Refのパラメーターは、よりエフェクティブなリバーブ感を求める場合に活用するものと考えていただいて良いかと思いますので、基本的には上記の設定をデフォルトとして固定し、 使用しないパラメーターとして考えていただいて問題はないかと思います。
筆者も普段の楽曲制作では上記の設定のままで実質的には不使用です。
③リバーブの成分のEQを調整する (必要な成分と不必要な成分を考える)
次に「WAVES : RVerb」のEQを見ていきましょう。
画面中央付近の「All / Damping / Reverb / EQ」のタブから一番右側の「EQ」を選択します。
ここでは「リバーブ成分のEQを調整することができる」のですが、この「リバーブ成分のEQ処理」を適切に行えるか否かによって、楽曲全体のクオリティーが飛躍的に変わってきます。
イメージとしては「音にリバーブ = 残響を与えた後、その残響に含まれている周波数成分 = EQを適切に処理することによって、 他のトラックのリバーブ = 残響成分との不要な干渉を避け、しっかりとバランスが取れた、狙った通りのリバーブ感を得る」
という感じで捉えていただければ良いかと思います。
この「他のトラックとの不要な干渉を避ける」という考え方は、今回のリバーブに限らず、ミックスのあらゆるシーンでとても有効かつ重要なポイントとなってきますので、この機会にぜひ覚えておきましょう。
では「WAVES : RVerb」のEQパラメーターを見ていきましょう。
①Gain : -5.5dB / Freq : 155Hz
②Gain : +1.5dB / Freq : 5500Hz
ここでは先述しました「リバーブ成分 = 残響に含まれている周波数成分を調整している」わけですが、 今回のパーカッションパートでは「迫力ある残響感を得ながらもリバーブ成分の低域はスッキリと処理したい」という狙いから、上記のように
「リバーブ成分の155Hzを5.5dBカットし、逆に5500Hzを1.5dBブーストさせる処理」を行なっています。
このように「1トラックごとに適切な処理を行うことで、それが複数重なった状態、すなわち“楽曲”になった時に、お互いに不要な干渉をきちんと避けた狙い通りのリバーブ効果を得ることができる」ということになります。
今回のリバーブに限らずですが、この「音やその成分のレイヤー = 楽曲」という考え方はとても重要なポイントになってきますのでまずはイメージだけでもしっかりと掴んでおきましょう。
いかがでしたでしょうか?
リバーブは「何となくインサートしただけでもそれなりの効果が得られてしまう」ので、パラメーターの細部までこだわってエディットすることなく制作されていた方も多かったのではないかと思います。
ですが、楽曲は様々なトラックのレイヤーによって構成されていますので、ひとつひとつは細かなエディットでも10トラック、20トラックと増えてくると仕上がりに大きな影響を与えてしまいます。
今回のブログを参考にしていただき、ぜひ皆さんの楽曲でも実践していただければと思います。
次回は「リバーブのパラメーターの設定のコツ・ポイント」をさらに掘り下げて、 ミックスのレベルアップに活用できるリバーブテクニックを解説していきたいと思いますのでお楽しみに!
下記に本日のまとめと実践ガイドも書き記してあります。
ご自身の音楽生活に役立ててください!
質問等ありましたらお気軽にお問い合わせください。
是非一度、当スクールレッスンにも遊びに来てください。
坂本竜太講師の執筆ブログ記事ページ
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まとめ
①まずは汎用性が高くナチュラルなリバーブをひとつ決めて、リバーブのパラメーターをしっかりと把握しよう!
②何となくリバーブをインサートすることは避けて、ご自身の求める理想のリバーブ像をしっかりとイメージしよう!
③ミックスのレベルアップにおける「残響成分のEQ処理」必須!
楽曲は複数のトラックのレイヤーで成り立っていることを再確認しよう!
実践ガイド
今回の流れをオーディオデータと画像で解説
デモ楽曲
REVERB_ON
REVERB_OFF
画像解説
①RVERB_MAIN
②RVERB_EQ
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