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マッシュミュージックスクール ピアノ科講師の相原一智です。

本日は、以前の記事
「両手練習と片手練習の上手な使い分け」を、片手練習のやり方に絞ってより細かく掘り下げました。

生き生きと音楽に乗って練習出来るか、単調に何となくするのか、では全然違った結果が「両手で合わせた時に」待っているんです。

では、どんなイメージを持って効果の出る片手練習をすれば良いのかを是非見ていきましょう!

 

 

 

 

 

 

①右手はソリスト(もしくはヴォーカル)、左手は伴奏のイメージ

以前「両手練習と片手練習の上手な使い分け」の記事にも書きましたが、あくまで両手が基本です。
でも両手ばかりの練習では身体に負担がきやすいです。

だからといって同じ片手練習をただ繰り返しやれば良いわけでもありません。
単調な練習は、単調な音楽にとどまって、変な癖がついてしまうこともあります。

片手練習は、両手で合わせた時の「こう弾きたい!」最終地点を目指しての、ギャップを埋めるための近道です

両手で合わせた時のハードル、をどのように片手練習で細かくカバーするか、と逆算的にイメージできると良いです。
課題が見つかるごとに、一つ一つの解決策を探してクリアーするのが日々の練習です。

片手で弾く時でも、
右手はソリスト・歌を「演じている」、左手は伴奏やチェロを「演じている」
とイメージが出てくると、役割の違いがはっきりし、コツを探しやすいのではと思います。


 

 

 

 

 

 

 

 

②微細な感覚をどんどん養う

効果的な練習が出来ている時には、不思議に集中が出来て、楽しく上達を実感しやすいものです。
そんな時には気づかないうちに、微細な感覚が良くかみ合っているはずです。

片手に限りませんが、いつも同じ時間を練習し続けなければいけないわけではありません!

量より質!
大事なのは集中できる練習時間をどうしたら得ることが出来るか、です。

今日は片手練習をどれくらいどの場所ですると良いのか、あるいはしないのかを意識的に判断できるのが良いです。
この工夫が、上手な人達は劇的に上手いです。




 

 

 

 

 

 

 

③右手は、もっと歌えるように

右手で弾く音符は、和音や速いパッセージのところもありますが、ソロ演奏なら基本的に右手は歌の旋律を弾くことが多いですね。 右手だけ取り出してメロディーを弾くのは一番やりやすい練習です。

が、繰り返し練習してより細かく仕上げていくとなると、とたんに壁がいっぱい出てくるはず。

聴く人に上手に伝えるためには思ったよりも工夫がいります。
フレーズの中でリズム、強弱を変化させて「歌っているように」聴かせることはかなり奥が深いんです。

例えば、同じ「テンポのゆらし方(アゴーギク)」を2つのフレーズで続けてしまうと、わざとらしく聞こえます。

ではどう変化をつけたら良いでしょうか?

これは曲によっても違いますよね。
上手な人、自分の好きなピアニスト、あるいは歌い手など他のジャンルのプロの演奏を繰り返し聴いて、
彼らの「今までは全然気づかなかった」技術やノウハウを盗み取るのが近道だ、と思います。  








 

 

 

 

④左手は、生き生きしたリズムのベースとなる、拍感をもっと感じられるように

左手だけの練習はとかく単調になりがち。
両手で合わせた時のバランスだとうまく演じながら楽しく弾けるのに、左手だけだと機械的な表現になってしまうのは、なぜでしょうか?

それは、本来の音楽を感じた中での「弾き方のちょうど良い感覚」を忘れてしまっているから。
譜面に書かれている左手の音をメトロノーム通りのタイミングで弾くだけでは音楽が上手く流れず、良い伴奏になりません。

そこで「拍感」が出て来ます。
曲を仕上げていく中では、生き生きしたリズムのベースとなる、拍感を左手で良く演じることが大切です。

これは意外にも結構デリケートなことをする必要があります。
リズムだけではなく、音の強弱や長さ、和音の中でのバランスも工夫することになります。

最初は分からないものですが、自分で「壁」を感じるたびに上手な人のやり方を参考にすると、
「実はこうやっていたんだ!」とそのコツや効果が実感できるはずです。

 

 

 

 

 

⑤そして合わせると、以前よりグッと音楽の世界が広がる。音と身体のシンクロが取れる。


これがこの練習の醍醐味です。

機械的な片手ずつの練習では、両手で合わせたときにまたさらに「表現を作る」というハードルが出てくるものです。
でも、片手ずつを「まるで別のパート、楽器であるように」演じながら練習した後で両手練習に戻ってくると、
既にもう身体に音楽が染み渡っています

だから、魔法のようにロック(鍵)が解けて、今までに片手ごとにやった細かな工夫がすごく生きてくるのを実感できるんです。
そしてまだ残っている課題を見つけて、さらに工夫すると、さらに完成度が上がります。

その繰り返しですね!


 








いかがでしたでしょうか?
下記に本日のまとめ実践ガイドも書き記してあります。
ぜひご自身の音楽生活に役立ててください!

 

 

 

 

まとめ

①片手練習は、両手で合わせた「こう弾きたい!」最終地点を目指しての、ギャップを埋めるためのもの

②練習時間の長さにこだわらない。大事なのは集中できる練習時間にどうしたら出来るか。

③右手で歌うのは「歌っているつもり」になりやすく、片手練習での工夫の余地が沢山ある。

④左手を拍感を生き生きと効かせるための片手練習も、両手(or全部の楽器)を合わせた時のバランスを思い出しながら細かく表現を工夫すると良い

⑤片手ずつを「まるで別のパート、楽器であるように」演じながら練習した後で両手練習に戻ってくると、スーッと障壁が消えて、上達を実感できる


 

実践ガイド

①ピアノで上手に歌う、と言うのは本当に高度な技術なんです。
歌っているつもり、で弾いたとしても、例えば録音を取って自分で後で聴き返してみると「あれ?!」と違和感を感じることは良くあると思います。
例えば、思っているより大胆に演じないと全然フレーズが生きないし、逆に一部だけをやり過ぎると、全体のバランスがおかしくなりやすいです。

そこで、右手・メロディーだけの練習です。
「メロディーに集中して良い歌い方」に取り組めます。
いろんなパターンを試して細かく是非こだわってください。

②左手は、音楽の流れを、拍をカウントしながら引っ張る指揮者のような役目だと思います。
例えば4拍子の曲だとします。その4拍を、もし指揮者がいたら決してずっと同じようには振り続けないはずです。
音楽の流れに合わせた、生き生きした拍感を演じ分けられることは、これまた本当に高度な技術です。

拍のカウントを決めるのは左手の伴奏です。
左手は譜読みもしやすく音符の動きも少ないからこそ、ここに是非細かな工夫を練習に取り入れたいです。
特に、右のメロディーにアゴーギクをつけるところで、
「テンポを変えつつ左手のリズムが一定に保たれる」ように意識すると良いです。
両手で合わせた時の「曲の中の支え・安定感」がぐんと違ってきます。

③他にも pと書いてあっても、どのくらいの伴奏のバランスなのか。
メロディーラインとちょうど良く響き合う音量はどれくらいか。
ここは長めにペダルを踏むと良い場所、 などと、
「(今は弾かれていない右手の音をイメージして)聴きながら」コントロールするのが優れた伴奏だと思います。
難しいので、必ず分からなくなります。
だから上手い人の演奏を聴いて「ああ、ここではこんな工夫をして変化をつけているんだな!」と細かなコツをつかめると良いんですね。  

 



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