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マッシュミュージックスクール ピアノ科講師の相原一智です。

本日は、
音階練習でテクニックを付けて、
良いフォームを身に付けて、
自分の弾きたい曲をベストコンディションで練習するためのウォームアップ法についてお話しします。



 

 

ハノン、の音階練習(39番)

皆さんは音階をどのように練習していますか?
他の楽器や歌であれば、音階は基礎中の基礎であり、毎日さらうことが多いと思います。
けれどピアノは、他にも数多くのテクニックがある中、プロでもさらわない、という人もいます。(曲の練習の中に含まれる、と言っている)


音階は、有名な練習曲「ハノン」(https://imslp.org/wiki/The_Virtuoso_Pianist_(Hanon,_Charles-Louis)

39番に、両手で弾く24の長調短調の音階がありますね。
今回はこれをベースにお話しします。

「速く・大きな音で・粒をそろえて・リズム練習を入れて」
メトロノームと一緒に練習させられて、嫌な思い出を持っている方もいるかもしれません。

でも音階とは、指の強化というだけでは無いはるかに素晴らしい演奏効果をあげるやり方があるのですよ。
指・タッチのコントロールと、余計な力がいらない良いフォームを身につけるものです。
あなたの弾きたい曲の上達を助けてくれる練習法がありますので、私の例を取り上げながらご紹介したいと思います。





 

 

 

 

音階を1日の最初に弾く時には、ゆっくりpから始めるのがオススメ

1日の練習のスタートでは、まだ指や手が「ピアノを弾く」モードに十分入っていないことが多いです。
そんな時、いきなり準備体操として音階を「速く・大きな音で」メトロノームと一緒に始めるのは、なんだか変です。
いつの間にか手を痛めてしまうこともあります。

スポーツでも、必ず準備体操・ストレッチなどウォームアップを行いますよね。
優れたプロほどウォームアップを重視するように感じます。
ピアノもそれと同じです。

まずは、ペダル無しで、ゆっくりpで、調子を確かめるように、一音一音の発音を明確に弾きましょう。
無理な力が入っていないか?身体は自然に動いているか?」
と確認しながら。

 

この時、私は

右手・左手、と片手ずつ1回弾いてから、両手を1回合わせる
やり方を取っています。

これはゆっくりだからこそ効果的な「フォームの確認」が出来ます。
右手と左手はまた長所弱点が違います。
多少の音ミスは気にせず、明らかにここが弱いなと分かったらその場所の少し前からさらい直します。

片手の後に両手を合わせると、とても自然に動きが体に入ってきます。

次第に手がほぐれてきますので、そこからは強弱もスピードも音の切り方も自由にして良いと思います。
タッチを磨きながら、良いフォームを確認する、という素晴らしい効果をあげられます。

 

❷全部の調をこのやり方で弾くと15分くらいかかるので、自分の弾く曲の調とその近くの調に絞ってやるのも良いです。

なお、意外にも黒鍵が多い調から弾き始めた方が、手がなじみやすく、フォームが整いやすいです。
これはベートーヴェンに多大な影響を与えたエマヌエル・バッハも、ショパンもほぼ同じことを言ってます)
私はほとんどロ長調から弾き始めています。
そして平行調・嬰ト短調、ホ長調、嬰ハ短調、イ長調・・・と進みます。

逆に、時間が取れる時・もっと弾きたい時は、全調弾いた後にもう一度、今度は両手で、通して弾いてみるのも良いかもしれません。
もしくは
3度・6度・10度音程で弾くやり方もあります。
音階は自分の身体との対話なので、日々自分で何をどれくらいやるとコンディションが整うか、意識した方が良いです。
「やらない日はやらない」で良いのです。

とにかく、決して無理な力がかかって手首や指の動きがぎこちなくならないよう気をつけましょう。
無理をかけた練習は、怪我を生むだけです。
良い意識でさらえると、素晴らしい効果が思いがけないところでいっぱい出てきます。
音階の練習方法は一人一人に応じて無限に工夫できますので、この辺りはプロに聞いてください。

 

❸この練習の時、音階の後の和音カデンツ(Ⅳ-の四六-7-)は、私は基本弾きません。

なぜかって?

弾いてもあまり面白く無いから(笑)

即興演奏のように、気が向いたら弾いたり、音の配置やリズムを変えたり、音を足したり、アルペジオや分散和音を作ったり、そこから偽終止や近代和声などを織り交ぜて展開を作ることもあります。

 

楽譜に書いていない世界に行く必要がある!

自分で新たにカデンツを作ってみることをお勧めします。
特にポップスやジャズの世界では、クラシックのコード進行の範囲に収まらないものがたくさんありますので。
そしてそれを他の調でも弾くことは素晴らしい効果をもたらします

和声の練習については、素晴らしいものがありますのでまた別の機会に。
















いかがでしたでしょうか?
下記に本日のまとめ実践ガイドも書き記してあります。
ぜひご自身の音楽生活に役立ててください!

まとめ

ハノン39番を応用して「タッチのコントロールに、余計な力がいらない」良いフォームを身につける。

②片手ずつ1回さらってから両手で弾く。
全部の調を弾かなくていいが、黒鍵の多い調から始めるのがオススメ。
音階の最後のカデンツは遊ぶか、カットしよう。


 

実践ガイド

①音階練習のさらに前に、右手と左手でそれぞれ、「ミ・ファ#・ソ#・ラ#・シ」、の鍵盤をそれぞれ押さえてフォーム確認することもできます。(ショパン提唱のポジション)
親指と小指が白鍵、真ん中の3つの指が黒鍵に乗ります。
両手で同じ音を弾いたり、外側の小指から、内側の親指に向かって弾いたりする中で、5つの指のバランスを取っていくんですね。

「特に小指を意識したい!」
という方も多いでしょう。
どうしても小指は弱く、親指は強く出過ぎることが多いので、弾いていて粒が揃わず凸凹になりやすいです。
このポジションで、音階に必要な親指の指くぐりの練習もスムーズに出来るのですが、そのやり方はまたいずれお話ししましょう。

②音階をpでゆっくりから始める、と言うのは特に伴奏や、他の楽器と合わせる時のウォームアップには非常に有効です。
ピアニスト特有の、バリバリfで弾きまくる、というテクニックにはインパクトはありますが、pでの演じ分けが出来なければ他の楽器や歌と合わせる時にはむしろ邪魔になります。
テクニックと一言でいっても非常に多くの種類があり、スムーズな体の動きと合わせてデリケートにタッチを使い分けられることが絶妙な表現効果、に繋がります。
「音階練習では、音量を出すよりも音質を磨け!」ですね。
是非自分ならではのメニューを作りましょう。

 

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