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津吹龍辰直伝!レコーディング&ミックスコラム 第226回「寄せられた質問にお答えしちゃうコーナー!㉘:パラデータの扱い・EQの上げ下げ・個性を昇華させるには」
2025/5/29
スクールレコーディング
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マッシュミュージックスクール ドラム科・DTM科・レコーディング・ミックス・マスタリング科講師の津吹龍辰です!
毎月「9」の付く日に「レコーディング・ミックスコラム」を掲載!
レコーディング・ミックスしてるけどなかなかうまくいかない方、レコーディング・ミックスしたい方、レコーディング・ミックスしたことが無い方、レコーディング・ミックスに全く興味が無い方、、 音楽を愛する全ての人に向けて発信していきます。
ハイみなさん!こんにちは!
ようやくあったかくなったかと思いきや、先週はめちゃめちゃ寒くなりまして、少し体調崩しましたが、次の日天気が戻ったので回復をしてました。皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
さて、本題に入ろうと思います。 前回もとても基本に戻るような質問をありがとうございました。 今回は後半戦行ってみたいと思います。
ということで本日は、「寄せられた質問にお答えしちゃうコーナー!㉘:パラデータの扱い・EQの上げ下げ・個性を昇華させるには」を語っていきます!
プロの失敗談シリーズ記事はこちら
「第1回目:失敗とは何か?」
「第2回目:失敗の構造と種類」
「第3回目:レコーディング中のミス」
「第4回目:他人の言う事を聞かない」
ライブ配信解説ブログ記事はこちら
「インターネットライブ配信を徹底解説!:ツアー編」
「インターネットライブ配信を徹底解説!:PAの基本原則編」
「インターネットライブ配信を徹底解説!:PAの本番中の仕事」
「インターネットライブ配信を徹底解説!:現場での急なトラブル」
これまでの質問回答はこちら
「第1弾:訓練法・機材関連」
「第2弾:オーケストラのミックス」
「第3弾:マイクについて」
「第4弾:音楽の価値・人生観」
「第5弾:楽器練習・音楽で名を上げる」
「第6弾:自立と依存」
「第7弾:ピッチ補正」
「第8弾:理想の音楽を作りたい」
「第9弾:低音について/伝えることについて」
「第10弾:ミックスの流れについて」
「第11弾:音楽活動をするにあたって」
「第12弾:ライブ鑑賞で意識していること」
「第13弾:ボーカルマイクについて・ギターのミックスについて」
「第14弾:ボーカルの音量・ミックスの着地点」
「第15弾:ボーカルが浮いてしまう・アナログコンプの掛け録り」
「第16弾:ミックスの上達方法を知りたい」
「第17弾:ミックスの完成とは?」
「第18弾:ボーカルの歯擦音に対する考え方」
「第19弾:専門外の楽器をかっこよくする・リバーブの正解」
「第20弾:おすすめのHA・プロの指標」
「第21弾:本番前の行動・ドラム演奏用シューズ・覚悟の決め方」
「第22弾:REC時とMIX時のモニター・自分のミックスが小さく感じる」
「第23弾:リアルタイム書き出し・マイク1本でレコーディング」
「プロになるまでの僕の経験」シリーズはこちら
「プロになるまでの僕の経験」第1章の「中学・高校編」
「プロになるまでの僕の経験」第2章「高校時代・進路決め編」
「プロになるまでの僕の経験」第3章「専門学校に入学するためにやったこと・学園生活編」
「プロになるまでの僕の経験」第4章「就職編」
「プロになるまでの僕の経験」第5章「レコーディングスタジオ編」
「プロになるまでの僕の経験」第6章「エンジニア面接、さらに面接編」
「プロになるまでの僕の経験」第7章「新スタジオ工事・セッティング編」
「プロになるまでの僕の経験」第8章「モニタースピーカー調整編」
「プロになるまでの僕の経験〜第9章「新スタジオでの新体験編〜」
「プロになるまでの僕の経験〜第10章「アシスタントエンジニアの修行時の仕事内容編〜」
「プロになるまでの僕の経験〜第11章「アシスタントエンジニアの仕事内容(大規模スタジオ編)〜」
①パラデータをエンジニアに送る時の扱い
こちらが寄せられたご質問です。
Q.
私は作曲・アレンジをしていまして、ミックスは別の人に頼んでいます。
私がアレンジしたパラデータをミックスしてくれるエンジニアに送る際、少しでも良い音で送ろうと思い、 こちらが所有しているアナログハードウェアのエミュレーションプラグインやアナログミキサ ーに通してから送っています。
しかしエンジニアではないので、アナログ機器のコンプなどの設定は眉唾の知識なので、深くかけ過ぎないようにしてはいますが、 本当にこの音で良いのか分かっていません。
アナログに通す際に気を付けるべきことや基準のような考え方はありますでしょうか?
というかパラデータを送る前にこういうことをして良いのでしょうか?
はい、この質問は僕らプロでも結構あります。
基本的なエフェクターの使い方を分からないまま掛けると言うのは良くないと思います。
以前の仕事で送られてきた音がすごく酷いもので、これはおかしいなと思い、アレンジャーに問いただしたところ、色々プラグインを通していたようでした。
そしたら1回全部外してみてくださいと伝えて、送ってもらったら、なんとめちゃくちゃ良い音になっておりました!
プラグインの設定がぐちゃぐちゃになっていたのだと思います。
ミキシングに関してある程度できるのであれば良いのですが、分からないものを掛けるというのはやっぱり良くないので、分からないなら掛けないで、そのままエンジニアにお渡しください。
エンジニア側もイメージが出来上がって、例えばギターになんかねじれエフェクトを掛け録りしたりとかは良いと思いますが、コンプレッサーとかダイナミクスってミキシングで1番大事なところなので分からないのに掛けるっていうのはもうほんとにとんでもないので掛けないでください。
あとこれは信頼の問題なので、自分の音に自信があるのであれば、エンジニアにそのままお渡しください。
エンジニアとアレンジャーのシナジー効果を求めてとても良い作品を目指してみてはいかがでしょうか。
これはいつも言っている原理原則でして、相手を信じると言う事は、自分を信じるということなのです。
まずは自分を大切に信じてアレンジも頑張ってください。
チームというのは、僕らプロもそうですが、良いプロデューサー・良いミュージシャン・良いアーティスト・良いエンジニアが揃うとヒットにつながる法則もあながち間違いではないと思います。
そこに入る気が全然違うので、曲に対するエネルギーがめちゃくちゃ上がり聞いた人たちは感動して世の中に広がっていく原理原則でございます。
はい、では次のご質問です。
②EQの上げ下げの概念
こちらが寄せられたご質問です。
Q.
普段ミックスをしているとあまり考えずにEQの各周波数音量を上げる方向に持っていっています。
楽器の低音処理などは下げているのですが、基本は上げることが多いです。
しかし、別の人のEQ画面を拝見した時にEQ音量を全体的に下げる形でバランスを取っていることがありました。
それはそれで成り立っている感じに聞こえました。
そこで質問なのですが、EQの各周波数音量の上げ下げについて考え方やルールみたいなものがありましたらご教授頂けますと幸いです。
はい、この質問も僕も若い頃はありました。
基本上げるという事は、その周りを下げるのと同じ事になってきます。
逆に下げるという事は、その周りが上がると言う効果が出ます。
なのでEQの見た目では上がって見えているものは実際、相対的に周りが下がっているとお考えください。
PAでは大体下に下げる方法が多いと思います。
これは上げるとハウリングを起こすポイントが増えてしまうので、基本的にはそれ以上ボリュームを上げなくしてカットしていくことによってミキシングしていきます。
そのカットというのはいらない成分を消すと言う意味です。
ホールなどで音を作っていく場合はホールの響きがあります。
この響きの嫌な部分をカットしていくことで抜けが良くなっていくという方法を使ってF.O.H(コンサート会場の客席側の音響)はミックスをやっていきます。
レコーディングでは基本部屋鳴りはあまり気にせず、スピーカーの近くやヘッドホンでバランスを取るので、大体上げ気味だと言うのはまぁ気持ちはわかります。
例えば、キックのEQにしても、200ヘルツから400ヘルツの部分のQを狭めにしてカットすることによりドスンという効果が出ることもあります。
僕はいつもその辺を切って探しています。
きっと高域・中域近辺の成分は上げることによりパリッとした感じになるので、相対的に同じかもしれません。
慣れないと思いますがカットするというのも一度練習でやってみるといいかもしれません。
EQは見栄えではないのできちんとそこの周波数の変化を感じながら回していくと良いと思います。
ミックスはいろんな色を混ぜるために、その中で被ってるところをカットしていくという考え方でよくやるので、皆さん練習してみてください。
また新しいバランスが取れると思います。
これに慣れると結構ミックスが楽しくなると思いますよ。
さぁ、後半最後の質問に参ります。
③自分の個性を昇華させたい
こちらが寄せられたご質問です。
Q.
DTMのレッスンを受けているものです。
私は作曲する中であまりこだわりを持っていません。
レッスンを重ねて一般的に聞き心地の良い曲を作れるようにはなってきたのですが、もう少しこだわりやオリジナリティーを足していきたい気持ちがあります。
以前、「これを使ったら面白いかも!」と思ったギターの音や、個性的なマルチプレッサーのプリセットを選んだ時に、上手く扱えず、結局無難なものを使うことになりました。
個性的なものを良いものに昇華させる能力が足りていないのか、良いと感じるものの選別が下手なのかがよく分かっておりません。
何かヒントをいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。
はい、この質問もよく分かります。
最近はDTMが発達してきてプラグインも様々なものが出てきました。
質問者さんは作曲をするということなので、まずはその話から。
作曲というのはプラグインではなくメロディーを書くことを主にやると思いますが、プラグインで音色とかを変えていく作業はアレンジメントなので、基本的に作曲とは言いません。
このメロディーに対してどのコード進行をつけていくのか、はたまたコードを作った後にどういうメロディーを載せていくのか、基本曲というのはメロディーなので音色ではないです。
メロディーが出来上がったら初めてそこにコードをつけて大譜表を考えていきます。
なので基本に戻って、まずはメロディーラインをしっかり考えてみてはどうでしょうか?
いろんなものをやると返ってエネルギーが散ってしまうため、その1つに集中ができなくなりますので、作曲をするのであればメロディーをまずしっかり作っていく作業を先にやっていかれてはと思います。
それが出来て、初めて次の段階、その次の段階に進んで行けば、そこの突き当たりにはきっと必要なプラグインがあったりとか、必要な楽器があったりとか、そういう考えになっていくと思います。
大事なのは誰のためにメロディーを奏でるのか。
書いたものに自分が評価をするのではなく、自分の作品が相手に影響を与えるという行為は相手にとってかけがえのないものになったりもする、とても素敵なものなのです。
そうすると、自分の価値もぐんぐん上がっていくと思います。
がんばって作曲してください。応援しております。
はい、今回もとても良い質問だらけで答えがいがありました。
ありがとうございました。
そろそろ梅雨もやって参ります。
くれぐれもエアコンのつけっぱなしで風邪引きとかは気をつけてくださいね。それではまた!
今回はここまで、次回に続く! 下記に本日のまとめも書き記してあります。 ぜひご自身の音楽生活に役立ててください!
まだまだ質問募集してるので、お問い合わせから僕宛にメールくださればお答えいたします!!
是非一度、当スクールレッスンにも遊びに来てくださいね。
それではまた!!
津吹龍辰講師の執筆ブログ記事ページ

まとめ
①パラデータをエンジニアに送る際、分からないものを掛けるというのは良くない
分からないなら掛けないで、そのままエンジニアに渡した方が良い
また、自分の音に自信があれば、エンジニアにそのまま渡そう!
エンジニアとアレンジャーのシナジー効果を求めて良い作品を目指すのもアリ
相手を信じると言う事は、自分を信じるということ
②EQを上げるという事は、その周りを下げるのと同じ事。逆も然り
カットする練習もやってみよう
ミックスはいろんな色を混ぜるために、その中で被ってるところをカットしていくのだ!
また新しいバランスが取れるはず
③自分の個性を昇華させるために、まずは基本に戻ってメロディーラインをしっかり考えてみよう
いろんなことに手を出すと返ってエネルギーが散ってしまう、作曲をするのであればメロディーをまずしっかり作ってみよう!
それが出来て次の段階へ進んで行けば、その突き当たりにはきっと必要なプラグインや必要な楽器が出てくるはず
大事なのは誰のためにメロディーを奏でるのか。
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