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メロディーが取れないボーカリストへ~耳と身体で育てる新しい音感トレーニング ~
2025/7/5
ボーカル
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Follow @mushmusicschoolマッシュミュージックスクール ボーカル科・作詞科・作曲・編曲科講師の藤本涼子です。
「メロディーの音がまったく取れないんです」
そんな悩みを持つ方に、ボイストレーナーとして何度も出会ってきました。
実はそういった方も、「耳だけに頼らない」アプローチで、音程通りにメロディーを歌えるようになっていきました。
音感を身につけるためのカギは、「聴く」だけでなく、”身体で音を感じ、動かすこと”にあります。
今回は、私が指導の中で実践している、身体感覚をベースにした発声法のソーマティック・ボイスワーク(Somatic Voicework™)の考え方をもとに、音感に苦手意識を持つボーカリストでも取り組める3つのステップをご紹介します。
「歌いたいけど、音痴で歌えない」
「もっと音感を良くしたい」
と悩む方はぜひご覧ください!
①音感とは?耳だけでは足りない理由
歌唱において音感とは、「音を聴き取り、それを正しく再現できる力」です。
でも、音感が悪いとされる人は、”耳が悪いのではなく「音と身体のつながり」が育っていない”ことが多いのです。
つまり、音を聴き取る力(聴覚)と、声として再現する力(発声筋のコントロール)がセットで必要です。
聴いた音を、声として再現するには:
☑️音の高さを認識する(聴覚)
☑️それを身体のどこで響かせるか決める(空間感覚)
☑️その響きに向けて声をコントロールする(身体感覚)
この3つの連携が必要です。
それらを養うトレーニングを、これから紹介します。
②ステップ1:音の高低を身体で理解する
まずは「音の高低=空間の上下」として捉える感覚づくり。
このトレーニングでは、音程を「ハシゴ」のように捉えます。
たとえばドレミファソラシドと音階を歌いながら、手の動きを上下させることで、音の高低差を身体に教えていきます。
ドレミファソラシドを歌いながら、
↓
音が高くなるほど手を上へ
音が低くなるほど手を下へ
というように、”身体の動きで高低を体感”します。
最初はざっくり「高い=上、低い=下」でOK。
これを繰り返すことで、相対音感(音と音の距離感)の基礎ができます。
③ステップ2:音の響きを動かして調整する
音程が取りにくい人にとって、「声をどこに響かせれば当たるのか分からない」という状態は非常に多いです。
これは、声がまるで当てずっぽうのように出ている感覚に近く、身体の中で「この音はこの辺に響く」という位置感覚が育っていないことが一因です。
このステップでは、声帯より上の共鳴腔(口腔・鼻腔・咽頭腔など)の空間を意識して、響きの位置を少しずつ変えながら音を出す練習をします。
これは、音を「どこに響かせると当たるのか」を体で感じることで、発声時の精度と安定感を高めるものです。
たとえば、
☑️高音は「上」に向かって
☑️中音は「前」に
☑️低音は「奥」や「下」に
と、体内のイメージで響きを動かしてみることで、自分なりの「当たりやすい響きの位置」が見つかります。
その感覚を養うには:
①ピアノの単音を聴く
②その音を真似て出す
③響きの位置を変えながら調整する(前・上・奥など)
声が頭や体のどこで響いているかを意識的に変えながら、発声の感覚をチューニングできた時、 ”空間的な一致感覚=音感”が育ちます。
このような身体的な共鳴のコントロールを育てることで、音を聴覚的に当てるだけでなく、体の中で「その音を出すための位置感覚」が育ち、音程を取りやすくなるのです。
④ステップ3:音程の支えを身体でつくる「全体呼吸」
音感の不安定さは、耳や声帯だけの問題ではありません。
”声を支える身体の土台=呼吸の質”が深く関係します。
ここでは「全体呼吸」を紹介します:
①まず吐く(呼吸の始まりは“吐く”)
②吸うときに肋骨を外側に広げ、開きを保つ
③吐くときはお腹を凹ませ、肋骨の開きをキープ
④吸うときは肩をリラックス、肋骨はそのまま、お腹をゆるめて吸う
胸式と腹式を組み合わせたこの呼吸で、発声時に身体の支えが崩れなくなり、音程の安定感が格段にアップします。
もし、”息が続かない”状態で歌おうとすると、”苦しい”が先に来てしまいますよね?
呼吸が安定していないと、音程の微妙なズレや響きの変化に気づきにくくなり、結果として正確な音程を維持しづらくなるのです。
そのために、呼吸を整えてリラックスした状態で歌うことは、音感を高めるための土台作りでもあるのです。
まとめ
①音感は「耳」だけでなく「身体の感覚」で育てる
②音程の高低を、身体の上下運動で体感しよう
③響きと空間の感覚を結びつけて位置感覚を養おう
④呼吸を整えて、音程のブレを防ごう
実践ガイド
☑️ドレミを歌いながら、手の動きで高低を表そう
☑️ピアノの音を真似して、「響く位置」を探そう
☑️毎日3分の「全体呼吸」で声の支えを整えよう
一言メモ:「音感は“耳”と“体”の共同作業!」
これまで、何人もの生徒さんが、メロディーの最初の1音から音程から全く取れない状態から、メロディーを正確に歌えるようになりました。
音感が悪いから歌えないと悩んでいる方は、ぜひ試してみてくださいね!
一緒にレッスンで取り組みたいという方は、お気軽に体験レッスンにいらしてください。
耳と身体の両方を味方にして、あなたの音楽をもっと自由に、もっと楽しく広げていきましょう♪
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