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歌ったあとに喉がヒリヒリする人が、まず知っておくべきこと
2026/2/24
ボーカル
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マッシュミュージックスクール ボーカル科・作詞科・作曲・編曲科講師の藤本涼子です。
歌ったあとに喉がヒリヒリするのは「よくあること」ではありません。
歌ったあと、喉の奥がヒリヒリする。水を飲んでもスッと引かない感じ残る。 翌日まで違和感が続くこともある。
この状態について、多くの人がこう考えています。
「歌いすぎたから仕方ない」
「喉が弱い体質なのだと思う」
「もっと練習すれば慣れるはず」
ですが、結論から言うと歌ったあとに喉がヒリヒリする状態は「正常」ではありません。
また、根性や練習量で乗り越えるものでもありません。
この違和感は、声の出し方・体の使われ方・無意識の力みが重なった結果として起きている「サイン」です。
この記事では、ボイストレーニング初心者の方がまず知っておくべき視点として、
☑️なぜヒリヒリが起きるのか
☑️声が悪いわけではない理由
☑️今すぐ見直すべきポイント
を整理していきます。
目次
①喉がヒリヒリする正体は何か

歌ったあとに感じるヒリヒリ感は、単なる「疲労」ではありません。
多くの場合、声帯そのものではなく、その周囲で起きている摩擦や圧迫の結果です。
声は、非常に薄く繊細な粘膜が振動することで生まれます。
本来は最小限の力で振動できる構造ですが、そこに強い圧や過剰な息、無理な高さが加わると、振動のたびに粘膜が擦られます。
その結果として、
☑️ヒリヒリする
☑️焼けるように感じる
☑️乾燥したような違和感が残る
といった感覚が現れます。
これは「頑張った証拠」ではなく、体が出している警告信号です。
②「疲れ」ではなく起きていること

初心者の多くは、ヒリヒリを「歌いすぎたから疲れた」と解釈します。
しかし実際には、
☑️声を出すたびに不要な圧がかかっている
☑️息と声のバランスが崩れている
☑️喉が最前線で踏ん張り続けている
という状態が、短時間でも起きています。
重要なのは、時間の長さではなく使い方です。
10分でも無理な使い方をすれば、喉は確実にダメージを受けます。
実際に、レッスンに通い始めた生徒さんで「一曲歌いきれないです」と訴える人は少なくありません。
それを、「喉の体力がないからだ」と勘違いしている人もこれまで数多くいました。
1曲ですら歌いきれない本当の原因は、「体力」でもなく、「無理のある歌い方」です。
③声が出ているのに苦しくなる理由

音程が取れている、声量も出ている。それでも苦しい。
この場合、「声が出ている=正しく使えている」とは限りません。
初心者によく見られるのは、
☑️喉周りをロックして声を押し出す
☑️高音前に首や顎が固まる
☑️息をより多く出そうとする
といった状態です。
本人は真剣に歌っていても、体の中では喉だけが過剰に働かされている構造が出来上がっています。
④初心者に多い2つの誤解

誤解① お腹から出せば解決する
腹式呼吸は魔法ではありません。お腹を固めたり、強く息を押し出したりすると、かえって喉に圧が集中します。
歌の上手い人を「お腹から声が出ている」と例えたり、
ボイトレ教本やチュートリアル動画、そしてレッスンでも 腹式呼吸信仰のように重視されすぎています。
そして、うまくいかないのは「お腹から声が出ていないからだ」と勘違いして、腹式呼吸を頑張る人も少なくありません。
しかし、原因はそんな単純なことだけではありません。
誤解② 口を大きく開ければ響く
特に、舞台系・ミュージカル系の練習では、顔の筋肉を大袈裟に動かして明瞭な発音や発声をする傾向が多いですが、発音も発声も、口や表情筋を使いすぎると、顎や舌が固まり、喉の奥が引っ張られます。
結果としてヒリヒリ感につながります。
⑤ヒリヒリが起きやすい人の共通点

多くの初心者に共通する特徴があります。
☑️声を出そうと力を込める
☑️高音前に体が先に緊張する
☑️歌いながら喉を操作しようとする
声は本来、もっと反射的で自然なものです。例えば、お風呂で心身がゆるまった状態で気持ちよく歌っている時の状態を思い出してください。
考えすぎるほど、頑張って歌おうとするほど、喉を酷使する状況が出てきます。
⑥ 放置すると起きやすい変化

ヒリヒリを我慢し続けると、
☑️歌う前から喉が不安定になる
☑️声が出にくくなる
☑️声が細くなる、こもる
といった変化が起きやすくなります。早い段階での見直しが重要です。
⑦今日からできる見直しの視点

トレーニングを増やす必要はありません。まずは、
☑️歌う前に首・肩・顎が固まっていないか
☑️息を出そうとしすぎていないか
☑️張り上げて歌っていないか
を確認してください。特に一音目の入り方は重要です。
いかがでしたでしょうか?
下記に本日のまとめと実践ガイドも書き記してあります。
「もし「自分でやってみたけれど、判断がつかない」と感じた場合は、体験レッスンで一度状態を確認してみるのも一つの方法です。
一緒に、自分の体の感覚を高めながら、楽な発声ができるように取り組んでみましょう。
お待ちしています。

まとめ|喉がヒリヒリするのは才能の問題ではない
歌ったあとに喉がヒリヒリするのは、才能や努力不足ではありません。
整理されていない状態で頑張ってしまっているだけです。
力を足す前に、体がどう使われているかに目を向けること。
それが歌が楽になる最初の一歩です。

実践ガイド|喉を守るための最初の3ステップ
ステップ①歌う前に「力が入っている場所」を確認する
鏡の前で、首・肩・顎・舌の力をチェックします。まずは力を抜こうとする必要はありません。気づくことが目的です。
ステップ②一音目を小さく、短く出す
最初の一音を大きく出さないことで、力みで声を出そうとする状況を防ぎます。
ステップ③ヒリヒリを感じたら中断する
違和感は無視しないでください。その日の練習はそこで止める判断も、立派な選択です。

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