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マッシュミュージックスクール DTM科トラックメイク科エレキギター科アコースティックギター科作詞科講師塔本圭祐です。

「ベースを派手にしたらキックが抜けてこない、、」
「シンセのリードをもっと前に出したい、、、」
今回はそんなことが実現できるテクニック、「コンプレッサーを応用したサイドチェイン(サイドチェーン)」についてお話していきたいと思います。
本文の最後には実践ガイドもあるので、最後まで是非読んでみてください!




 

 

 

①サイドチェインの基本


まず、音を聴くのが分かりやすいと思うので、サイドチェインがある時とない時で音を聴き比べてみましょう。

SIDECHAIN(DRY)


SIDECHAIN(WET)


この「ウーワッ!ウーワッ!」とうねるような効果をサイドチェインと言います。

やり方は簡単で、効果を与えたい対象の音源にコンプレッサーを挿して、Logicであれば、コンプを開いて右上のサイドチェーンより、信号を送り込む音源を選択するだけでこの効果を得ることができます。
先ほどの音源と同じ効果を狙うなら信号を送る音源はキックやクリックが良いと思います。
同じ帯域で鳴っている音にこの効果を加えることで、 キックが常に前に出せるようになるので、ノリが良くなったように感じると思います。

よくある手法としては、このサイドチェインを使ってベースとドラムの被りを防ぐ方法です。 キックが来た時だけベースにサイドチェインがかかり、ローの被りを防ぐことができます。
普通にボリュームを上げたり、キックのサンプルを重ねたりするのとは異なり、 聴いてみるとしっくりくる感じになります。

また、使い方によってはノリを与えることができ、強烈にかけるとEDMでよく聞く効果も簡単に得ることができます。
あとはローファイヒップホップみたいなジャンルでも特に活かせる場面が多いと思います。

簡単に何が起きているのかをご説明すると、
「”そいつ”が来た時だけ小さくなってください!」と、指示を出しています。
例えば、シンセが普通に鳴っているとします。
そこにキック音源(=”そいつ”)が鳴った時だけコンプレッサーが動き、シンセの音を小さくします。
そして、キックが鳴り止むのを見計らって徐々にシンセの音は大きくなります。
このような効果をダッキングと言います。
このダッキングの効果を狙う上では、上記画像にも書いてあるのですが、 具体的にどれくらいかけるのかといった話は、曲によるのでお好みです。
いっぱいツマミを回せばいっぱいかかります。
調整をする際は、「単体では良い感じだったのに混じると微妙!」なんてことにならないように対象の音源とキックだけでなく、他の楽器も鳴らして全体で聴くのがおすすめです。

 

 

 

 

 

②超簡単!サイドチェインの使い方


Logic Pro Xにおいて、サイドチェインのかけ方は簡単です。

①サイドチェインをかけたいトラックにコンプを挿して

②下記画像右上のサイドチェーンと書いているところから信号を送るinstやaudioを選び

③設定を好みに調整するだけ

画像の設定は、私がサイドチェーンを利用する際によく使う設定ですが、THRESHOLDなど、この設定のまま利用できるわけではないので注意が必要です。
各ツマミがどのような働きをするのかなど、複雑に感じられる方は、コンプレッサーについて詳細に書いた記事があるのでまずはそちらをご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

③サイドチェインの応用

ここからは応用編です。
ダッキングを利用して一体どんなことができるのか。

個人的には、リバーブに対してサイドチェインを利用するのが面白いと思います。
例えば、シンセのリードにリバーブをかける場合、 そのリバーブに対してサイドチェインをかけることで、 原音をはっきりと残してリバーブをかけることができます。

SIDECHAIN_REVERB(DRY)


SIDECHAIN_REVERB(WET) 


同様にボーカルに対しても同じことをしても面白いかもしれません。
壮大なバラードで、ボーカルにはとにかく前に出ていてほしいけれども、リッチな余韻が欲しい場合にこのテクニックを利用すれば、希望する効果は得られると思います。 




 

 

 


いかがでしたか? サイドチェインは、ほかにも色々な場面で使うことができるテクニックです。
そのため基礎として考えられている側面があります。
これを機にサイドチェインを使ってみて、セミの声に負けないように「ウーワッ!ウーワッ!」と言わせてみましょう!
皆さんが作った良い音楽を聴けることを楽しみにしています!

下記に本日のまとめ実践ガイド書き記してあります。
ぜひご自身の音楽生活に役立ててください!


是非一度、当スクールレッスンにも遊びに来てくださいね。

それではまた!

塔本圭祐講師の執筆ブログ記事ページ

 

 

 


 

 

まとめ

①コンプレッサーを使って、ダッキングさせるテクニックをサイドチェインと言います。

②キックとベースの被りを解消したり、リバーブにかけたりして特定の音を強調できます。

 

 

実践ガイド

①まずは「かけすぎかもしれない」と感じるくらいかけてみてから調整していくと良いと思います。
どれくらいかけるかはジャンルや狙いによるので、まずは効き具合を確認してみましょう。

②歪みを加えたくない場合は、デジタルのコンプレッサーがおすすめです。
Logicでいうところの、デフォルトで出てくる青いやつです。



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