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マッシュミュージックスクール ボーカル科作詞科作曲・編曲科講師の藤本涼子です。

皆さんは、これまで
「高音を出したければこのエクササイズをすればいい!」とか、
「みるみる出るようになる魔法のボイストレーニング」
などという魅惑的な謳い文句のエクササイズパターンを使って練習したことはありませんか?
昔の私は、”歌が上手くなりたい!”と、飛びついていました(笑)
特に、発声障害となってからは、藁にもすがるような思いで色々な発声本を読んでは試していました。
その後、日本でのレッスンに見切りをつけてNYへボイストレーニングのレッスンを求めて渡米してから、その間違いを実感することとなり、発声について本格的に学んで人に伝えるまでとなりましたが、レッスンにいらっしゃる生徒さんは、昔の私のような方が少なくありません。
やる気があるのに、やり方が間違えていることで、せっかくの発声向上を妨げることとなっていては、とてももったいない!

と言うことで、ボイストレーニングに取り組む際に重要なことやをお伝えして、余計な思い込みや思い間違いを無くして頂ければ幸いです。




 

 

 

 

 

①ボイストレーニングに取り組む時の心構え

声は、工業製品のように画一的なものではありません。
トレーニングの仕方=声の作り方も、画一的なトレーニングで求められるわけではありません。
「このトレーニングさえしたらOK」と正解を与えられて取り組んだ方がやりやすいのは確かですが、より効率的なボイストトレーニングは、より細かな微調整を行いながら自分の声と対話していくやり方です。

スポーツで例えるならば、例えば野球のバットを何も考えずに振り回すのではなく、その軌道やフォームを確認しながら練習するような感じです。
パン作りなら、工場の同じ分量で決まった時間で機械的に作っていくものではなく、天気や湿度や酵母の具合を見ながら職人がパンを作っていくようなやり方です。

 

 

 

 

 

1.1 【特に多い間違い】無理矢理でも頑張って発声すると喉が鍛えられるという思い込み


ボイストレーニングや歌をうたいながら、
”喉に痛みを感じるけど、鍛えたら感じなくなるだろう”とか、
”歌ってて苦しいけど、これを乗り越えたら楽になるだろう”
などとスポ根をボイストレーニングに当てはめていませんか?
それは、とっても危険な間違いです!

苦しい、痛い発声の先には、楽で自由な歌唱はありません。
声帯に無理をさせてしまい声帯炎や声帯結節、ポリープなどの声帯の病気や、発声時に喉周りを中心とした使い方がうまくできない機能的発声障害に繋がりかねません。
もし、そのような思い込みで歌の練習やボイストレーニングに取り組んでいたら、直ちに辞めてください!

 

 

 

 

 

 

1.2 ただ反復するだけのボイスエクササイズ・音程のズレを直そうとするピッチ調整_これだけでは歌は上手くならない


ボイストレーニングでは、いろんなパターンのスケールトレーニングがありますが、それをただ反復してもあまり意味をなしません。
発声の原因と取り組むエクササイズの目的が合わないと、良い結果が得られないだけではなく、発声を悪くする可能性すらあります。
そのようなトレーニングの仕方の特徴は、ルーティンとして幾つかのボイスエクササイズパターンと、歌を歌って音程のズレを直そうとするピッチ調整が主な内容です。

まず、音程がズレる原因は、音感が未熟なものだけではありません。
発声に問題がある場合に、”音は聞けているけど、出せない”という状態があります。
そこに対して、問題解決を図るためには、発声時の意識の使い方や発声器官の状態を細やかに確認しながら、発声時の身体感覚を高めることが重要です。
ご自身で取り組む際には、自分の感覚を高めていき繊細に感覚を捉えていくことが熟練への鍵です。
ボイストレーナーを目指している方の場合は、生徒さんが感覚を見つけられるようになるように根気よく取り組む忍耐力と、そこまでの道筋をガイドするための高い観察力を鍛えることが重要です。
発声の目的に合わせたエクササイズで、シンプルなものから段階を踏んで難易度を徐々に高めていきます。
それでは、具体的にはどのような手順でボイストレーニングを行ったら良いかお伝えしたいと思います!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

②ボイストレーニングに取り組む際の順序の重要性

 

トレーニングに取り組む際の順序:
感覚を見つける:力みのない発声ができるまで、アーティキュレーション、音量、響いている位置の共鳴や、呼気の流れであるエアフローなどを少しずつ変えながら試行錯誤を繰り返す

成功体験時の感覚を掴む:感覚を得たらそれをいつでも再現できるようにするために、できた時の意識や感覚をリマインドする

癖つける:良いバランスが定着するように反復練習に取り組む

 

 

 

 

 

2.1 注意!③を先にしない!!

 

良い感覚やバランスを得られないまま、エクササイズを反復してしまうと、悪い癖を増長させかねません。
ご自身で行う際は特に順序を逆にしないように根気よく取り組むことがとても重要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

③発声を極めていくことは、自分の身体への認識力を高めていくこと

十分なスキルと表現力を持ったシンガーは、発声時の自分の喉・身体・耳の感じ取る力=知覚する力が高いです。

そのことを、
self-consciousness(自己意識)
awareness(認知/自覚)
とか、
ボディマッピング的な言い方だと 『包括的認識力』と言います。

出したい声、楽な発声のためには、自らの発声時の喉周りを中心とした身体全体の観察を行いながら発声に取り組みます。
その時に使う知覚は、『聴覚』だけでなく『筋感覚』も同時に使うということです。

話は少しそれますが、日本では幼児教育として有名なダルクローズのリトミックの音楽教育も、音楽の基礎的な力を身につけるために、音に合わせて動く『リズム運動』を行うことで、筋肉と耳を同時に使って脳へアプローチし音やリズムに対する鋭敏な感覚や創造性を養っていきます。
ボイストレーニングにおいて、聴覚と筋感覚を通してセルフコンシャスを高めていくことと通づるものがありますね。
ちなみに、リトミックで有名なダルクローズの音楽理論は決して幼児だけの音楽教育ではありません。
『リズム運動』で音やリズムに対する感覚を高めながら音楽に対する創造性を育み、
『ソルフェージュ』で音楽の言葉の読み書きの音楽リテラシースキルを鍛えた上で、
『インプロビゼーション』という即興で音楽を通した自己表現を自由に行うという3本柱となります。

私は、大人になって自分のためにリトミックレッスンを受けていましたが、高度なリトミックは難しいです。
ジャズでもインプロビゼーションは必須のスキルで、ジャズボーカルもスキャットでインプロビゼーションを行います。
そのためには、ソルフェージュはもちろんですが、その土台として、リズム運動、つまり聴覚と筋感覚を鍛えることが大前提となります。
そして、それは適切なボイストレーニングを行うことで、それらの感覚を養って高めることができます。

 

 

 

 

 



いかがでしたでしょうか?
下記に本日のまとめ実践ガイドも書き記してあります。
一人で行き詰まったときにお手伝いが必要な場合は、ボイストレーナーとしてそしてシンガーとしての知識・スキル・経験をフル活用してお役に立てるように全力でサポートします。
お気軽に体験レッスンのお申し込みもお待ちしています♪

 

 

 

 

まとめ

①ボイストレーニングに取り組むときの心構え
特に多い間違いは、無理矢理でも頑張って発声すると喉が鍛えられるという思い込みです!
ボイストトレーニングは、発声時の自分の意識や感覚を高めながら、細かな微調整を行うことが重要です。
「このエクササイズをしたら高音が出る!」というような謳い文句のエクササイズを闇雲に回数だけをこなしても、よくならない可能性があるどころか、悪癖を増長させてしまいかねないので注意しましょう。

②ボイストレーニングに取り組む際の順序の重要性
1. 感覚を見つける:力みのない発声ができるまで、アーティキュレーション、音量、響いている位置の共鳴や、呼気の流れであるエアフローなどを少しずつ変えながら試行錯誤を繰り返す
2. 成功体験時の感覚を掴む:感覚を得たらそれをいつでも再現できるようにするために、できた時の意識や感覚をリマインドする
3. 癖つける:良いバランスが定着するように反復練習に取り組む

③発声を極めていくことは、自分の身体への認識力を高めていくこと
出したい声、楽な発声のためには、自らの発声時の喉周りを中心とした身体全体の観察を行いながら発声に取り組みます。
その時に、『聴覚』だけでなく『筋感覚』も同時に使って行うことが重要です。


実践ガイド

②ボイストレーニングに取り組む際の順序の重要性
1.感覚を見つける は、特に難しいポイントです。
まず前提として、これまでの感覚に何か不具合があるために、上手くいってないという状態です。
そのため、まずはその原因を根気よく探すという作業が必要になります。

出したい発声の目的に応じた詳しいやり方は、以前のブログでお伝えしています。
【高音を楽に出せるようになる方法】

【低音が出しづらいなと感じている方へ】

これらをご参考にして、まずは感覚を見つけてください!
自然で無理のない発声ができた時の感覚は、それまで”出しにくい”と感じて”頑張って”発声していた人ほど、あまりにスムーズで、軽やかな感覚にとても驚くと思います。
その感覚が掴めたら、初めて何度も繰り返して回数を重ねる反復練習に取り組みます。
くれぐれも、反復練習を優先して悪い癖をさらに高めるようなことは避けることを注意してくださいね! 「自分では分かりにくい」と感じる方は、どうぞお気軽にレッスンにお越しくださいね♪ 趣味で歌いたいという方も、分かりやすく丁寧にお伝えしていきます。



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