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マッシュミュージックスクール DTM科トラックメイク科講師の坂本竜太です。

今回は「BOOM BOOM SATELLITESのようなハイセンスでエレクトロ・ロックなトラックの作り方」を解説していきたいと思います。

ダイナミックなギターサウンドとシンセサイザーの緻密なシーケンス、ストリングスやピアノなど様々な楽器が複雑に混在する楽曲の作り方を、
①リズムパート編
②シンセ~ギターパート編
の2回に分けて解説いたします。

リズムパート、シンセパートともに細かなテクニックを丁寧に重ねることで、楽曲のクオリティーが飛躍的にアップします。

冒頭部に動画解説。
それ以降は文章・音源での解説になっています。
それでは①のリズムパート編を詳しく見ていきましょう。

②シンセ~ギターパート編の記事はこちら

 

 

動画解説

 

 

 

 

 

 

①エレクトロ・ロックトラックを聴いてみましょう。

ますはデモ楽曲を聴いてみましょう。

 

いかがでしたでしょうか?

ひとつの楽曲の中にエレクトロ・ドラム、アコースティック・ドラム、シンセ、ギター、ピアノ、ストリングスなど様々な楽器が混在していますが、
「それぞれの楽器が登場する場所と役割を明確にすることで、互いにぶつかり合うことなく、アンサンブルとして成立している」かと思います。

今回はこの楽曲の中のリズムトラックに焦点を当てて解説いたします。
では具体的なトラックメイクを見ていきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

②リズムトラックのメイキング #1 (楽曲の前半および後半部分 = サビパート以外)

ではまず、このパートのリズムトラックのみを聴いてみましょう。

DELAY ON


DELAY OFF

 

このパートは

①キック
②スネア(Lサイドにパンニング)
③ハイハット(Rサイドにパンニング)
④ハンドクラップ
⑤ブレイクビーツ(2種類のレイヤー)

で構成されています。

キックをセンターに配置し、スネアとハイハットをLRに少しパンニングすることで楽曲に立体感を与えると同時に、 それぞれのパートが分離されてゴチャゴチャとぶつからないようにしています。

ここでキモとなるポイントは「LサイドのスネアとRサイドのハイハット、センターのハンドクラップにディレイをかけて疾走感を出す」 というところです。
ディレイON / OFFの2種類のオーディオファイルを聴いていただくとその差が良く分かるかと思います。
ディレイをかけていないと音が平面的でスピーカー前面に張り付くような感じになってしまい、立体感がなくなってしまいます。

ディレイの各パラメーターは写真を参照していただくとして、あまり深くかけすぎないところがポイントです。 (Lサイド : スネア = Tape Delay / Rサイド : ハイハット = Tape Delay / センター : Stereo Delay)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

③リズムトラックのメイキング #2 (ブレイクからサビパート部分)


ではまず、このサビパートのリズムトラックのみを聴いてみましょう。

 

このパートは

①キック(部分的に2種類のレイヤー)
②スネア(2種類のレイヤー)
③ロールアップスネア
④ハイハット
⑤シンバル(2種類のレイヤー)
⑥ブレイクビーツ

で構成されています。
サビのパートはBPMが半分になりドラマティックさも増しますので、「全体のドラムキットはダブステップなどで使われるような ヘヴィーなタイプがオススメ」です。

ここでは「壮大さを演出したいのでスネアのリバーブは残響が長めのタイプを選ぶ」と良いでしょう。
この時注意したいのが「低域が膨らむようなリバーブは避ける」ということです。
スネアの低域が強調されすぎると楽曲全体のEQバランスが崩れてしまいますので注意しましょう。
今回の楽曲で使用しているリバーブは「Space DesignerのMedium Spaces → Halls → 1.7s Nice Hall」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

④シンバルのパラメーターの設定 (EXS24)

最後にシンバルの構成を解説したいと思います。
DAWでドラムトラックを制作している時、キックと同時に鳴らしたシンバルの音が
「パシャン!といった感じのチープな音になってしまい、キックとの馴染みが悪いな」
と感じたことはありませんか?

これは
「シンバルのアタック音が強すぎる(音の立ち上がりが早すぎるために起こる現象) = キックの音でシンバルの 余計なアタック音が消えていない状態」
なのですが、 ここをしっかりとエディットすることで、エレクトロ + ロックといったハイブリッド感をより一層際立たせることができます。



では実際の設定を見ていきましょう。
まず、ここでは2種類の異なるシンバルをL25 / R25とパンを広げて使用します。
どちらもLogic Pro Xのレガシー音源に収録されていますので、Logic Pro 9を使用している方でも実践できます。

使用する音色は
「LサイドがHeadbanger Kitのクラッシュシンバル(ノート : E2)」
「RサイドがCavern Kitのクラッシュシンバル(ノート : C#2)」
で、ベロシティーはどちらも111に設定します。


次にソフトサンプラーEXS24のパラメーターを見ていきましょう。

ここでシンバルのアタックの速さを調整することでキックとの馴染みを良くしていきます。
調整する場所はEXS24内の画面右下にある「ENV2」というパラメーターです。

まず、LサイドのHeadbanger Kitは↓

A : 1153ms (上下のフェーダーともに同じ位置) / D : 10000ms / S : 0.00% / R : 144ms

次に、RサイドのCavern Kitは↓

A : 上 = 1575ms / 下 = 0.000ms / D : 10000ms / S : 0.00% / R : 144ms

 


上記の様にセッティングした後、キックと同じタイミングで打ち込んで聴いてみましょう。

いかがでしょうか?
打ち込みのシンバル特有の「パシャン!」というチープさが無くなり、尚且つシンバルがRサイドからLサイドへ流れるような立体感が出たのではないでしょうか?
この「立体感」が非常にキモです。
ドラムトラックの中でもシンバルの鳴り方~鳴らせ方ひとつで、楽曲の表情やクオリティーがだいぶ豊かになるのを実感していただけたのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか?
何気なく鳴っている音色をひとつひとつチェックして細かいエディットを加えていくことで、何か物足りなかった楽曲が水得た魚のように活き活きと変わり、躍動感や疾走感を作り出すことに繋がっていきます。
ぜひ皆さんもご自身の楽曲に取り入れてみてください! 次回は②シンセ~ギターパート編になりますのでこちらもお楽しみに!
②シンセ~ギターパート編の記事はこちら

下記に本日のまとめ実践ガイドも書き記してあります。
ご自身の音楽生活に役立ててください!
是非一度、当スクールレッスンにも遊びに来てください。

坂本竜太講師の執筆ブログ記事ページ

 

 

 

 

まとめ

①細かなディレイ・テクニックを駆使して楽曲に疾走感と躍動感を与えよう!

②BPMが半分になるパートはヘヴィーなドラムサウンド&リバーブを上手に使ってドラマティックさを演出しよう!

③シンバルひとつの処理で楽曲に華やかさが出ます!自分でイメージしている音と自分が出している音を近づけよう!

 

実践ガイド

今回の流れをオーディオデータと画像で解説

デモ楽曲

 

リズムトラック楽曲の前半・後半

 

リズムトラック楽曲のサビパート



画像解説
①各種ディレイの設定画面



②シンバルの設定




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