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マッシュミュージックスクール DTM科トラックメイク科講師の坂本竜太です。

今回は「ファッショナブルでファンクな楽曲のグルーヴの作り方」の前編、
「ドラムトラックのサウンドメイキング」について解説していきたいと思います。

近年はEDMなどのエレクトロなダンスミュージックと並行して、ブラックミュージック的な要素を含んだグルーヴィーなロック~ポップスも人気を博しており、日本の人気アーティストなどの楽曲にもこのようなスタイルを用いた楽曲が多く聴かれるようになっています。

また、レッスンを行っている中でも
「〇〇(= 好きなアーティスト)のような楽曲~サウンドにしたいけれど、 どのような楽器構成にすれば良いのか分からない…」
といった悩みや、
「各楽器の細かな音の作り込みやグルーヴの作り方が分からず、楽曲全体が平面的な音像になってしまう…」
などといった悩みも多く聞かれますので、 今回はその辺りの細かなアドバイスをお伝えできればと思います。
それでは詳しく見ていきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

①ますはデモ楽曲を聴いてみましょう

 

ますはデモ楽曲を聴いてみましょう。

 

デモ楽曲

 

いかがでしたでしょうか?
シンプルな構成の楽曲ですが、それぞれの楽器の定位と処理が明確になっているため楽器ごとのぶつかり合いもなくボーカルも聴きやすくなっているかと思います。
また、ドラムトラック以外は全てLogic Pro Xに付属されているApple Loopsを使用しています。 (ドラムトラックはLogic pro X付属のドラム音源“Drum kit Designer”を使って打ち込んでいます)。

このように付属のループ集を駆使するだけでも充分なクオリティーの楽曲を作ることができますし、 Apple Loopsは楽曲のプロジェクトで設定したBPMやキーに追従するので、ご自身の楽曲に少しアクセントが欲しい、などといった場合にも活躍してくれるかと思います。
またこれらのループ集のフレーズや音作りを参考にご自身で演奏したギターやベースに差し替えてみるのも良いでしょう。
それでは具体的なサウンドメイキングを見ていきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

②ドラムのサウンドメイキング #1 (ドラムトラック全体の概要)

まず、ドラムトラックのみを聴いてみましょう。

 

 

 

2.1 ドラムキット選びのポイント

 

キック、スネアなどの各音色の残響が少なく、タイトでドライな質感のドラムキットですが、このようなやや古めかしいタイプのドラムサウンドは往年のファンクビートを作り出すにはとても向いています。
このように「プラグイン等で音を作り込んで行く前に、土台となるドラムキットをしっかりと吟味して選ぶ」ということはジャンルを問わずとても重要なポイントです。

ファンク系のドラムキットからヘヴィーメタルのドラムサウンドを作るのは至難の技であり、それならば最初からヘヴィーメタルのドラムキットを選んでからさらにエディットするのがベスト、というように、まず「どんなドラムサウンドにしたいのか?」を しっかりと明確にした上で音色を選んでいきましょう。

 

 

 

 

 

2.2 今回使用したドラムキット

 


ドラムキットですが、Logic Pro X純正のドラム音源「Drum Kit Designer」から「Four on the Drum Kit」を使用しています。
この「Drum Kit Designer」はサードパーティー製のドラム音源に比べると簡易的ではありますが、キックやスネアなどの種類や チューニング、ゲインなどを細かくエディットできるので、色々なセットを試しつつ楽曲制作を進めてみましょう。
音色ひとつで楽曲の印象もだいぶ変わってきます。

 

また、ベロシティーのエディットだけでは調整しきれないキックやスネア、ハイハットの音量差は、 各パートのゲインでレベルをエディットしましょう。
ファンク系のビートはハイハットが大きめだとビート感の雰囲気が出しやすいですが、その分ベロシティーでのエディットも大切になってきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

③ドラムのサウンドメイキング #2 (各種プラグインの設定)

では次にドラムトラックのプラグイン設定を見ていきましょう。(上写真参照)

 

 

 

 

3.1 プラグインの順番

 

プラグインの順番ですが、

①コンプレッサー → ②サチュレーション → ③ステレオイメージャー (WAVES S1) → ④リバーブ (Space Designer)

の順にインサートされています。

各プラグインの役割としては

①コンプレッサーで音の粒を揃えつつアタック感を出す

②サチュレーションで音にザラついた質感を与える

③ステレオイメージャーで少し音像を広げて立体感を出しつつ、センターに定位しているギターとのぶつかりを解消する

④リバーブ(Space Designer)でHIGHのヌケが良いルーム系リバーブを選び、うっすらと残響を与えてトラックに馴染ませる

といった流れになっています。
※サチュレーションに関するブログはこちらをご覧ください。

 

 

 

 

 

3.2 各プラグインのパラメーター設定

 

では次に各プラグインのパラメーターの設定を見ていきましょう。
この設定はあくまで基本的な値として捉えていただき、ご自身でどんどんパラメーターを動かしてみましょう。
特にコンプレッサーのような地味ながら非常に重要なプラグインはご自身の感覚でしっかりとその変化を実感することがとても大切です。
「ドラムサウンドの躍動感はコンプレッサーが命」と言っても過言ではないのでじっくりと調整していきましょう。
その際、コンプレッサーのON/OFFした時の音量差を無くすようにしましょう。
コンプレッサーをONにした時の方が音量が大きくなりやすいので、その時はコンプレッサーのアウトプットゲインを下げて対応しましょう。
音量差があると音量が大きい方が派手に聴こえてしまうため的確な判断がしにくくなってしまいます。

●Compressor
Type : Platinum Digital / THRESHOLD : - 28.5 / RATIO : 3.1.1 / MAKE UP : 0.0dB KNEE : 0.0 / ATTACK : 15.0ms / RELEASE : 51.0ms

●Saturation
ノブ : 時計の10時くらい (写真参照) / SATURATION TYPE : NEUTRAL

●WAVES S1
Width : 135 (その他のパラメーターはフラット)

●Space Designer
Type : Small SpaceRooms → 0.9s Blue Room Predelay : 0ms / Length : 835ms / Size : 100% / X-Over : 850Hz / Lo Spread : 100% / Hi Spread : 100% / Dry : 0.0dB / Wet : -25.0dB

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

④パーカッションの追加で楽曲全体およびドラムトラックにグルーヴ~躍動感をつける

さて、次にドラムトラックにシェイカーとハンドクラップを加えたバージョンの楽曲と、双方をミュートしたバージョンの楽曲、 そしてパーカッションパートのみをそれぞれ聴いてみましょう。

PERC ON


PERC OFF

 

PERC ONLY


いかがでしょうか?
パーカッションパートあり/なしでここまで全体のグルーヴ感が変わってきます。
ミックスレベルとしては小さいですがこの「隠し味」的なパーカッションパートを加えるか加えないかで楽曲全体の印象もかなり変わってきますのでぜひ試してみて下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

⑤ドラムトラックのMIDIの打ち込みのコツ

次にドラムトラックのMIDIの打ち込みを見ていきましょう。(上写真参照)
ピアノロール内のノートは赤系の色になるほどベロシティーが強く、青系の色になるほどベロシティーが弱くなっていることを示しています。
このようにしっかりと丁寧にベロシティーを調整していくことでより自然なグルーヴを作り出していきます。
では、試しにベロシティーが全て均等なドラムトラックと、しっかりとベロシティーを調整した楽曲で実際に使用されているドラムトラックを聴き比べてみましょう。

VELOCITY OFF


VELOCITY ON


このようにベロシティーひとつに着目してみても、ドラムトラック全体および楽曲のグルーヴ感に大きな影響を与えることが感じられるかと思います。
このベロシティーを調整していく際のコツですが、「まず全てのノートを111に揃えてから」取り掛かりましょう。
MIDIのベロシティーの最大値は127なのですが、この最大値の127にすると、その音色が持っている一番クセの強い音色の状態 (例えばスネアの場合などはスネアのヘッドとリムを同時に叩くオープンリムショットのサウンドに変わる、など)になることが多いので、 その少し手前の111を最大値の仮の目安として調整していくと良いでしょう。

また、フィルインなどで聴かれる
「鳴っているのか鳴っていないのか分からないレベルの音 = ゴーストノート」もグルーヴを作り出す上でもとても大切です。
今回のドラムトラックでのフィルインでもこの「ゴーストノート」を活用していますのでじっくり聴いてみて下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか?
ドラム~リズムトラックは家を建てることに例えるとまさに「その後の仕上がりを大きく左右する屋台骨」です。
このしっかりした屋台骨が出来ていないと、その上にどんなきらびやかなギターやシンセを加えてもその魅力を 最大限に引き出すことができなくなってしまいます。
やや根気と手間のかかるエディットかもしれませんが、「一度自分の中での心地いグルーヴ感を掴むと他の楽曲にもそれを活かしていけますので、結果的に制作過程もスムーズになり楽曲のクオリティーアップにも繋がってきます」。
皆さんもこの機会にぜひご自身の楽曲制作に取り入れてみてください。
次回は「後編 : ギター~ベース~エレクトリックピアノのサウンドメイキング編」なりますのでこちらもお楽しみに!
下記に本日のまとめ実践ガイドも書き記してあります。
ご自身の音楽生活に役立ててください!

質問等ありましたらお気軽にお問い合わせください。
是非一度、当スクールレッスンにも遊びに来てください。

 

 

 

 

まとめ

①コンプレッサーはドラムトラックのサウンドメイキングの要!
各パラメーターをどんどん動かしてみよう!

②グルーヴィーな楽曲にアクセントパーカッションが効果絶大!
自分が一番心地良いと感じるグルーヴ感を見つけよう!

③ドラムトラックは楽曲の中のまさに屋台骨!
ベロシティーの細かなエディットやゴーストノートのテクニックをしっかりと身につけよう!

 

実践ガイド

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