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マッシュミュージックスクール ピアノ科講師の相原一智です。

本日は「楽しく効率的に暗譜が出来る方法」についてお話します。

皆さんは楽譜を見ずに演奏したことはありますか?
「暗譜」とはまさに、楽譜なしに演奏することです。

これは楽器によっても曲によっても全然難しさが違うでしょう。
ピアノだと、何せ音符の数が多いので覚えるのには工夫がいると思います。

人によっては楽譜を写真のように映像で記憶している人もいるようです(私は出来ません・・・)。

そしてただ覚えているだけでなく、表現も工夫しながら聴き手を引き込めることも大切です。
そんな暗譜を楽しく効率的にするにはどうしたら良いでしょうか。


 

 

①ズバリ、ゲーム化してしまえば良い。

暗譜は何となくダラダラ時間をかけて「いつかできるかも」とやるよりも、
ある時期を決めて短期集中して取り組んだ方がはるかに結果が出ます。

そもそも自分の弾きたくて選んだ曲を一日でも早く暗譜して弾いてみたいと思いませんか?

「暗譜出来るものならね・・・」
と返ってきそうですが、やり方には様々なコツがあるので是非合ったものを取り入れてみることをお勧めします。

私自身も昔は3分の曲でも暗譜するのに3ヶ月位かかっていましたが、今は10分くらいの曲(ショパンの序奏とロンド、作品16)でも5日あればこのくらいは暗譜で弾けるようになりました。

課題はいっぱい残っていますけど^^;

でも自分の知っているコツを全て凝縮して臨んだ濃い5日間であったことは確かです。
やはりそれだけ心に残る曲・体験であれば、「忘れづらく」もなります。

世界的なピアニストでは、ルービンシュタインのようにピアノに一度も触れずに夜行列車の中で大曲を暗譜して弾いた人もいるようですし、
周りにも大曲難曲を1週間くらいあればかなりの完成度で仕上げられる人が結構います。

中には譜読みから3日で、本番で協奏曲を弾く人とか(笑)。

もちろん切羽づまった状況の時に何とか仕上げることもあるのですが、
人間はその気になれば思っているよりはるかにすごい力を発揮できるものです。


 

 

 

 

②なぜピアニストは暗譜で弾くのか?

別に暗譜しなくても素晴らしい演奏が出来ればそれでいいこともあります。

最近はリサイタルや演奏会でも、楽譜を見て弾く人は増えてきたようですが、試験やコンクールでは今も暗譜演奏が一般的です。
恐らく、それくらい曲を自分のものにしている一つの証明、のようなものなのでしょうね。

実際、初めて弾く曲を本番で暗譜で弾くときはとても力がいります。




 

 

 

③早く暗譜するために大切な具体的ステップ

3.1 良い演奏を聴きまくること

実は弾くだけがコツではありません。
ある時期はとにかく良い演奏を聴きまくることで「曲が体になじんできます」。

そして自分の弾く曲に限らず、仲間の演奏を聴くと、刺激を受けます。
自分の練習中の演奏を録音・録画して、聴き返すことも、弱点が自然に見えてくるのでとても有効です。

ただ
しその際は、偏って聴かないように注意しましょう。
観察するように、
「ここが良い!」
「弾いている時には気付かなかったけど、こういうところをよりよくできるのでは」

「好意的だけど中立的に」
聴けると取りこぼしが少ないと思います。

ここは先生が上手くフォローしてくれるのが一番なんですけどね。




 

3.2 両手練習と片手練習をバランスよく取り入れる

最終的にはもちろん両手で弾くので、感覚を覚えるためにも「両手で最初から弾き始めるのが大事」ではあるのですが、
ハードルがごろごろ出て来ます。

指使いの決まらない場所、譜読みしづらい場所、テクニックの難所・・・。
後は、これら弾きづらいところと、自分の「弾きたいイメージ」とのギャップをいかに埋めていくか、ですよね。

それを解決するための、地道だけど確実に効果が上がる作業が片手練習です。
片手練習だけでは単調になりやすいので、私自身は「左右の手それぞれで弾いたら両手で合わせて感触を確かめ」、
問題を感じたところだけをまた片手でさらい直すようにしています。

「両手練習と片手練習の上手な使い分け」のブログ記事



同じ練習を続けていると体も凝りやすくなってくるので、どうしてもつまらなくなってしまったり、
疲れてしまったらストップした方がいいと思います。

良い時間を過ごすことが一番大事なので、休むことも遊ぶことも練習のうち、です。
逆に集中し続けられるのなら、コツをつかんでいるサインなので思い切りやった方がいいかもしれません。

 

 

 

 

 

3.3 特に魅力的なところ、ここは絶対良く弾きたい!というこだわりを持つ場所を見つけて、集中的にさらうこと。

理由はないのですが、これは是非ともお勧めしたい練習法×暗譜にも役立つ方法です。

「ここが弾きたいからこの曲を弾くんだ」
というモチベーションはここぞという時にすごく生きてくるのを実感します。  







④アナリーゼする=曲の地図、があると全体をまとめやすくなる。

実際に曲を練習するときには、最初から最後までをずっと通してさらい続けることは少ないでしょう。
部分練習がメインになるはずです。

その時に繰り返しさらう場所を自分で区切って決めますね。
その時に、曲の形式をある程度知っておくと役に立ちます。

曲には必ずと言ってよいほど繰り返し部分があります。
10分の曲でも10分の内容を丸々覚えなければいけないわけではないのです。

例えばクラシック曲は「主部(提示部)-中間部-主部の再現(再現部)」、というA-B-A’の三部形式になっていることが非常に多いです。
ポップスでも「イントロ-1番(Aメロ-Bメロ-サビ)-2番(Aメロ-Bメロ-サビ)-間奏・・・」などとフレーズの繰り返しがあります。
それに注意しながら全曲を見てみると、変化をつけるための工夫が見えてきます。

ここが特に大事なクライマックス、逆にここは弱く抑えた方がいい、ここが特に気に入っている場所、逆にここは手になじみづらいので特に練習がいるな、この場所は自分の弱点で暗譜が大変そうだな、・・・という風に。

曲の「地図」のようなもの、が分かるのですね。

これを何となく分かっているだけでも、本番では全然安心感が違いますよ。
弾いている時に暗譜を忘れてしまったときでも、今が中間部の終わりだ、と分かっていれば再現部から弾き始めることだってできますしね!


 








いかがでしたでしょうか?
下記に本日のまとめ実践ガイドも書き記してあります。
ぜひご自身の音楽生活に役立ててください!

まとめ

①暗譜は短期集中して取り組んだ方がはるかに結果が出るし、濃密な時間の中で覚えた曲は忘れづらくなる。

②暗譜は曲を自分のものにしている一つの証明

③良い演奏を聴きまくること、両手練習と片手練習をバランスよく取り入れてペースを作る、特に力を入れたい好きな場所を見つける

④アナリーゼする=曲の地図、があると、全体がスムーズに把握できる。

 

実践ガイド

①難所を自己流で無理にさらうのは危険です。

自分に合った良い指使い・体の動かし方が自然に得られると、暗譜はスムーズに進みます。
時には弾きづらい音を省くことも出来ます。
これらは先生に見てもらった方がスムーズにできるかもしれません。

左右の手それぞれの片手練習は、まるで違う楽器の合わせをしているように、パート練習するイメージでやると楽しく出来ます。
あるいは「歌と伴奏」、とイメージしてみるとその後両手で合わせた時に新鮮です。

大切なのは音で「演じる」イメージを常に持って、大胆に表現を作ることです。
そうすると、1音1音に何か違った表現、こだわりが見えてくるはずです。
それが特に大切になってくる場所もあれば、気にせず割とあっさり流して良いところもあるでしょう。

そこは全て「自分の判断」、で決めていくのですね。


②楽譜のコピーを取って、オリジナルの「曲の地図」を作ってしまう。

好きなように、アナリーゼをしたり、覚えやすくなる工夫、練習メモを書き込む。
私はこのやり方が好きなので(形式、転調が面白いところ、他の曲と似ている場所を探したり、イメージを書く・・・など)結構掘り下げるのですが、そんなに細かくやらなくても良いです。

部分練習するときも、なるべく多くの表現を引き出せるように、各部分のキャラクターを大胆に演じ分けた方がずっと集中できますし忘れません。
自分の録音を聴いて気になったところをメモするときにもとても良いです。

※仮にもしこれら全てを楽譜原本に書き込むと、譜面がどんどん汚れて見づらくなって行きます(笑)

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