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マッシュミュージックスクール DTM科トラックメイク科講師の坂本竜太です。

今回のブログから「ミックスダウンにおける各種プラグインの実践テクニック」を数回に渡り解説していきたいと思います。
現代では高精度なAI機能付きのプラグインが多く販売されていますが、結局のところ最後は自分の感覚を鍛えないことにはご自身の求めるサウンド ~ ミックスには辿り着かないのではないかと思います。

第6回目となる今回は「ディレイで楽曲全体にグルーヴ感と立体感を与える② : ステレオディレイの実践テクニック」として、筆者が普段の音楽制作において実践しているディレイプラグインを使ったミックステクニックを解説していきたいと思います。

 

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動画解説

 

筆者が当スクールのブログ内で紹介している様々なテクニックを活用して、実際にどのような楽曲を制作しているのかの一例として、下記のYouTubeチャンネルもご覧いただければと思います。

講師制作楽曲 : 【CHROMA : YouTube】

 

 

 

 

 

 

①まずはデモ楽曲を聴いてみましょう

まずはデモ楽曲を聴いてみましょう。

 

デモ楽曲


今回はこちらのデモ楽曲を使用しての「ディレイで楽曲全体にグルーヴ感と立体感を与える② : ステレオディレイの実践テクニック」の解説となります。

6回目となる今回は第1~5回目までのブログで掴んだ「リバーブのミックステクニックによる立体的な音像処理」に続く内容となっており、同じ空間系プラグインでも「ディレイを実際にどのように適用していけば良いのか?」について詳しく解説していきたいと思います。
今回は多種多様な種類があるディレイの中でも「ステレオディレイ」についての解説となります。

 

 

 

 

 

 

②ステレオディレイ (Logic Pro付属)

今回使用しているステレオディレイですが、デモ楽曲の中ではセンターに配置しているギタートラック(計3トラック)に適用しています。

ここでのステレオディレイの役割は、

①「既にあるリズム → ギターのフレーズ(リフ)に第2の新たなリズムを与える
②「センター定位のギター(モノラル)→左右に飛ばして(ステレオディレイ)ギターに立体的な音像を与える

という役割の2つが大きなポイントとなってきます。

この「既にあるリズムに第2の新たなリズムを与える」という考え方は、「楽曲の躍動感 = グルーヴを作り出す」という視点からもとても効果的で大切なポイントとなっています。
ワンランク上のミックスには欠かせないテクニックのひとつとなっていますので、 この機会にぜひ覚えておきましょう。

では実際にステレオディレイを適用しているギターパートをステレオディレイのON / OFFで聴き比べてみましょう。

【ステレオディレイ : ON /OFF 聴き比べ】 : ギタートラック

DELAY_ON


DELAY_OFF


いかがでしょうか?
「ステレオディレイの左右のディレイタイムを変えてパンニング(左右に飛ばす)」ことで前述の①「既にあるリズム → ギターのフレーズ(リフ)に第2の新たなリズムを与えるという効果を与え、
さらに②「センター定位のギター(モノラル)→左右に飛ばして(ステレオディレイ)ギターに立体的な音像を与えるという効果を感じていただけたかと思います。

このように「センター定位(モノラル)のギターに適切なステレオディレイを適用することで楽曲のグルーヴ感をより際立たせる」ことが可能になり、さらにリバーブで得られる残響とはまた異なった浮遊感~立体感を得ることができます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

③ステレオディレイ : パラメーターの具体的なセッティングとその考え方

では次にセンター定位のギタートラックに適用されているステレオディレイのパラメーターを見ていきましょう。
前回のシングルディレイ(Echo)同様、パラメーターで一番着目していただきたいポイントは「ディレイタイム」になります。
今回は例として対になっている2つのギタートラックを中心に見ていきますが、ここでの解説はあらゆる場面で有効なテクニックになってきますのでじっくりと見ていきましょう。

では実際に該当のパートを聴いてみましょう。
STEREO_DELAY_SAMPLE

 

最初に出てくるギターフレーズは「LEFT DELAY : 1/4 = 4分音符のディレイ / RIGHT DELAY : 1/4 dotted = 付点4分音符の ディレイ」となっているのに対して、


次に出てくるギターフレーズは「LEFT DELAY : 1/4 dotted = 付点4分音符のディレイ / RIGHT DELAY = 1/8 = 8分音符のディレイ」となっています。

「付点のディレイ」に関しては前回のシングルディレイのブログでも詳しく解説していますのでそちらを参照して下さい。

ここでの考え方で大切なポイントは「最初に出てくるギターフレーズと次に出てくるギターフレーズのディレイタイムを異なる値に設定する」という点です。
今回の例のように「ギターの実音が鳴ってから最初に聴こえるディレイ音のタイミングを変えることで、ステレオディレイによるパンニング効果(LRどちらのディレイ音がどのタイミングで最初に聴こえるか?)が、一方に偏ってしまうことを回避できる」ので、 フレーズに独特の浮遊感リズム感を与えることができます。

では実際に2つのギターフレーズに適用されているディレイタイムを「デモ楽曲の通りに異なるディレイタイムに設定した場合」「どちらも同じディレイタイムに設定した場合」とを聴き比べてみましょう。


【ディレイタイム : 聴き比べ】

異なるディレイタイム


同じディレイタイム


このように、最初のギターフレーズの1回目のディレイ音は左側から聴こえ、次のギターフレーズの1回目のディレイ音は右側から聴こえているのが分かる通り、「ディレイは何となくかけている」というステップから脱却することで、 「ディレイはフレーズに新たなリズム感とグルーヴを与えるプラグイン」という視点や考え方を持つことができ、 ミックスのクオリティーも格段にレベルアップします。
皆さんもぜひ実践してみて下さい。

 

 

 

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか?
今回解説しました「ステレオディレイ」は前回の「シングルディレイ」と同様に、シンプルながらも「ディレイタイムの概念をしっかりと把握し反映させることで楽曲全体のグルーヴ感~立体感をグッとアップさせてくれるプラグイン」となっています。
ディレイのタイム感は人それぞれ好みも異なってきますので、パラメーターの値をどんどんエディットしながら自分の理想のタイム感を見つけてみましょう。
決して派手さはないテクニックですが、このような丁寧なエディットを積み重ねることで楽曲全体のクオリティーはもちろん、ミックスのクオリティーも格段にアップさせることができますのでぜひ実践してみて下さい。

次回の第7回では「コンプレッサー」にスポットを当てて、「ワンランク上のミックスのための様々な場面でのコンプレッサーテクニック」を解説していきたいと思いますのでお楽しみに!

下記に本日のまとめと実践ガイドも書き記してあります。
ご自身の音楽生活に役立ててください!
質問等ありましたらお気軽にお問い合わせください。
是非一度、当スクールレッスンにも遊びに来てください。

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まとめ

①ステレオディレイはセンター定位のパート(特にモノラル録音の楽器)に適用するとミックスの立体感が格段にアップ!

②ディレイは「いかに第2のリズムを作り出すか?」がポイント!
この考え方をマスターして楽曲全体にさらなるグルーヴを与えよう!

③ステレオディレイを複数のパートで適用する時は「パートごとでLRでディレイタイムを変えることがポイント!
画一的なディレイ感から脱却してミックス全体の躍動感をアップさせよう!

 

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