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Follow @mushmusicschoolNative Instruments : KOMPLETE 12 ULITIMATEを使い倒そう! 第5回 : ACTION STRIKEの使い方~活用方法
2021/1/26
作詞・作曲・編曲・DTM
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Follow @mushmusicschoolマッシュミュージックスクール DTM科・トラックメイク科講師の坂本竜太です。
今回は「Native Instruments KOMPLETE 12 ULTIMATE」にバンドルされているソフト音源~プラグインをフル活用したトラックメイキングの
第5回
「ACTION STRIKE」の解説となります。
10月より同シリーズの大幅なメジャーアップデート版となる、最新バージョン「KOMPLETE 13」がリリースされ注目を 集めていますが、KOMPLETEシリーズの中核となる「ULTIMATE」でも、旧バージョンからのアップデート価格が¥52,800と決してリーズナブルとは言えない価格になっています。
そこで、闇雲にアップデートする前に今お持ちの
「KOMPLETE 11~12 ULTIMATEシリーズ」の各種ソフトウェア~プラグインを徹底的に使い倒してトラックメイキンングしてみよう!
というのが今回のブログの企画となっています。
KOMPLETEシリーズは多機能ゆえに、買ったものの結局あまり活用していない…
という方も多いのではないでしょうか?
デモ楽曲はタイトなリズムトラックやラウドかつ叙情的なギター、ドラマティックなストリングス、シネマティックなパーカッションで構成された現代的なロックサウンドの楽曲を用意いたしました。
今回から数回に渡り
「KOMPLETE 11~12 ULTIMATEシリーズを使い倒したトラックメイキング」
をご紹介していきたいと思います。
それでは詳しく見ていきましょう。
また、私が制作したものの中で
「KOMPLETE 12 ULTIMATE」のライブラリー中心に制作したサウンドトラック集
があります。
こちらも是非ご参考にしてください。
KOMPLETE ULTIMATEシリーズを使い倒したブログ記事・動画
第1回:ドラムトラック編 (STUDIO DRUMMER)
第2回 : Guitar Rigの活用 : 基礎編 (ギタートラック : イントロ & ベーストラック)
第3回 : Guitar Rigの活用 : 応用編 (ギタートラック)
第4回 : DAMAGEの使い方 ~ 活用方法
動画解説
フルバージョンデモ
目次
①まずはデモ楽曲を聴いてみましょう(今回は間奏部分の解説となります)
ますはデモ楽曲を聴いてみましょう。
デモ楽曲(間奏部分)
デモ楽曲(間奏部分:ACTION STRIKEのみ)
いかがでしたでしょうか?
フルアレンジバージョンとACTION STRIKEのみの2種類を聴いていただきましたが、後者のACTION STRIKEのみでお聴きいただける、シネマティックでステレオレンジの広いスネアサウンドは 「ACTION STRIKE」のクオリティーの高さを直感できるものかと思います。
「ACTION STRIKE」は今回のようなスネアのみではなく、シネマティックなパーカッション全般を収録した音源となります。
前回解説いたしました「DAMAGE」との違いとしては、
「DAMAGE」は読んで字のごとく「暗く攻撃的で破壊力のあるサウンド」に特化した音源
であるのに対し、
「ACTION STRIKE」は「オーケストラの演奏で使われるような正統派的なパーカッションサウンド」を中心とした音源
という点が挙げられるかと思います。
今回はシンプルなスネアのループのみの使用となっていますが、プラグインでの音作りをしっかりと行うことでデモ楽曲のようなスケールの大きな楽曲のドラマティックさをさらに華やかにしてくれます。
【Native Instruments : ACTION STRIKE】 : 製品紹介
②ACTION STRIKEの画面構成
ではまず初めに「ACTION STRIKE」の画面構成から見ていきましょう。
「ACTION STRIKE」は①Ensemble / ②Hits / ③Instrumentsの3つのカテゴリーで構成されています。
※写真左側 : ACTION STRIKEのロゴマークの下に表示
①Ensemble:様々なパーカッションを使用したアンサンブルのループ
②Hits:ワンショットのパーカッションサウンド
③Instruments:「TAIKO」や「CONCERT TOM」など各パーカッション別のループ
となっています。
今回のデモ楽曲で使用しているスネアのループは、
まず画面左側のカテゴリーから「Instruments」を選択して
↓
画面右上の「INSTRUMENT」から「SNARE ENSEMBLE」を選択した状態で鳴らしています。
この「SNARE ENSEMBLE」を選択すると画面下に「イエロー、グリーン、ブルー」に配色されたキーボードの画面が表示されますが、 「ブルー」の鍵盤ひとつひとつに異なるスネアループが配置されている、といった構成になっています。
③ACTION STRIKEをMIDIノートで打ち込む
では次に実際の打ち込み方を見ていきましょう。
前回の「DAMAGE」ではドラッグ&ドロップでトラックにインポートしていましたが、「ACTION STRIKE」ではピアノやシンセなどの打ち込みと同様にピアノロールにMIDIで打ち込んでいきます。
先ほど「鍵盤ひとつひとつに異なるスネアループが配置されている」と書きましたが、今回のデモ楽曲ではその中から「G#4とC#5のMIDIノート」に配置されたスネアループをミックスして使用しています。
ですので、「狙っているフレーズと少し違うなぁ…」という場合は、この「MIDIノート」を上下に移動させて狙ったフレーズを探していく、という使い方になります。
今回は「SNARE ENSEMBLE」で解説していますが、「INSTRUMENT」のカテゴリーに収録されている他のパーカッション別のループでも操作方法は同じですので色々と試してみて下さい。
また、ストリングス音源などと同様に、この「ACTION STRIKE」も発音が遅い傾向がありますので、「BPMに対してズレて聴こえる…」という場合には、MIDIノートを少し前に倒してあげると良いでしょう。
④プラグインによる音の調整~作り込み
最後に「ACTION STRIKE」のトラックにインサートされているプラグインを見てみましょう。
マニュアル通りではなく、より実践的で効果的な「ACTION STRIKE」の活用方法としては、 この「プラグインによるエディット」がとても大切になってきます。
と言うのも「近年のソフトウェア音源はその楽器の持つ帯域特性を余すことなく忠実にレコーディングしている」ため、ソフトウェア音源単体で聴いた時には大迫力でリッチなサウンドなのですが、実際に楽曲の中で鳴らしてみると、「大迫力でリッチ過ぎてその音だけ浮いてしまい、楽曲全体としての馴染みが悪い状態になってしまう」ということが起こりがちです。
ですので、プラグインのエディットでしっかりと馴染ませていくことがキモになってきますのでじっくりと見ていきましょう。
使用しているプラグインは
「Compressor」→ 「Single Band EQ」 → 「Channel EQ」 → 「Ozone Imager 2」
の順にインサートされています。
ではプラグインのON/OFFでそれぞれ聴いてみましょう。
プラグイン_ON
プラグイン_OFF
こうして聴き比べるとその違いは明確で、スネアループ単体で聴いた時にはプラグインなしの方が迫力がありリッチな音ですが、 この状態だと楽曲の中で鳴らした時に「低域が出過ぎていてこもっていて抜けが悪い音」になってしまいます。
基本的にベーシックなプラグインで音作りを行っていますが、ここでのポイントは3点です
①Single Band EQで低域をバッサリとカット (200Hz以下をカット)
Channel EQなど通常のEQでも同様のエディットが可能ですが、個人的にはこのように「メインのEQに行く前に音のある程度の下処理を行なっておく」というスタイルがおすすめです。
②Channel EQでスネアのモコモコした胴鳴りを抑え(155Hzを狭めのQで-8.5dB)、
スナッピーのザラついた質感を強調させる (7500Hzを緩やかなQで+2.5dB)
◉Qとは? = EQのが適用される範囲のこと。
Qの範囲が狭いと特定の周波数のみを狙ってブースト/カットでき、Qの範囲が広いと指定した周波数を中心としてその近辺の周波数を含めてブースト/カットできます。
③Ozone Imager 2で広がり過ぎているステレオ音像を少し狭める (-35%)
◉「Ozone Imager 2」や「WAVES S1」のようなステレオイメージャーはステレオ音像をさらに広げることもできますし、値をマイナスに持っていくとステレオから徐々にモノラルに近くなり、値をゼロになると 完全にモノラルにすることができます。
◉iZotope : Ozone Imager 2 (フリープラグイン) : 要アカウント作成 + 要iZotope Product Portal
このように「リッチすぎるサウンドから様々な要素を状況に合わせて引いていく」というアプローチは、楽曲をよりハイクオリティーなミックスに仕上げていく際にとても重要な考え方になってきます。
「単体で迫力がある音をそのまま使うのではなく、アンサンブルになった時に、いかに迫力があるように聴こえさせるか?」
という 「足し算の前にまず引き算」という考え方や視点を持つことによって楽曲全体のミックスバランスやクオリティーは飛躍的にアップします。
この機会にぜひ実践してみて下さい。
いかがでしたでしょうか?
「ACTION STRIKE」は「オーケストラの演奏で使われるような正統派的なパーカッションサウンド」という特性上、ハイクオリティーでカッコいいものの、「持っているけどいつどこでどうやって使ったら良いのか…」という感じでなかなか出番が少ない音源のひとつになりがちですが、楽曲のメインとなるフレーズからちょっとしたアクセントまで幅広く活躍してくれる音源ですので、皆さんもこの機会にぜひチャレンジしてみて下さい!
次回もこのデモ楽曲で使用されている「KOMPLETE音源の解説~実践編」を紹介していきますのでお楽しみに!
下記に本日のまとめと実践ガイドも書き記してあります。
ご自身の音楽生活に役立ててください!
質問等ありましたらお気軽にお問い合わせください。
是非一度、当スクールレッスンにも遊びに来てください。
坂本竜太講師の執筆ブログ記事ページ
坂本講師が「KOMPLETE 12 ULTIMATE」のライブラリー中心に制作したサウンドトラック集
KOMPLETE ULTIMATEシリーズを使い倒したブログ記事・動画
第1回:ドラムトラック編 (STUDIO DRUMMER)
第2回 : Guitar Rigの活用 : 基礎編 (ギタートラック : イントロ & ベーストラック)
第3回 : Guitar Rigの活用 : 応用編 (ギタートラック)
第4回 : DAMAGEの使い方 ~ 活用方法
まとめ
①ACTION STRIKEはまず「Instruments」のカテゴリーを選択し、単体のキットのループを使うことから始めてみよう!
②キーボード上にアサイン(配置)された様々なループをミックスさせてオリジナルのループを作ってみよう!
③プラグインは「足し算の前に引き算」
このテクニックはジャンルや音源を問わず活用できるのでこの機会に取り入れてみよう!
実践ガイド
今回の流れをオーディオデータと画像で解説
デモ楽曲(間奏部分)
デモ楽曲(間奏部分:ACTION STRIKEのみ)
プラグイン_ON
プラグイン_OFF
画像解説
①ACTION STRIKE_MAIN
②ACTION STRIKE_SNARE_ENSEMBLE
③ACTION STRIKE_鍵盤別の配置
④ACTION STRIKE_MIDIノートの前倒し
⑤ACTION STRIKE_プラグイン画面
⑥ACTION STRIKE_SINGLE BAND EQ
⑦ACTION STRIKE_CHANNEL EQ
⑧ACTION STRIKE_OZONE IMAGER 2
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