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津吹龍辰直伝!レコーディング&ミックスコラム 第138回「寄せられた質問にお答えしちゃうコーナー!⑦:ピッチ補正」
2022/12/9
スクールレコーディング
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Follow @mushmusicschoolマッシュミュージックスクール ドラム科・DTM科・レコーディング・ミックス・マスタリング科講師の津吹龍辰です!
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ハイみなさんこんにちは!
昨日島原に帰ってきました。
一昨日までは東京でレコーディングしたり、以前の配信ライブのミックスをやりに行ってました。
東京に着いた日にいきなり冷え込んでめっちゃ寒くてびっくりしましたw
さて今回は久しぶりの質問コーナーをやってみたいと思います。
ということで本日は、「寄せられた質問にお答えしちゃうコーナー!⑦:ピッチ補正」を語っていきます!
プロの失敗談シリーズ記事はこちら
「第1回目:失敗とは何か?」
「第2回目:失敗の構造と種類」
「第3回目:レコーディング中のミス」
「第4回目:他人の言う事を聞かない」
ライブ配信解説ブログ記事はこちら
「インターネットライブ配信を徹底解説!:ツアー編」
「インターネットライブ配信を徹底解説!:PAの基本原則編」
「インターネットライブ配信を徹底解説!:PAの本番中の仕事」
「インターネットライブ配信を徹底解説!:現場での急なトラブル」
これまでの質問回答はこちら
「第1弾:訓練法・機材関連」
「第2弾:オーケストラのミックス」
「第3弾:マイクについて」
「第4弾:音楽の価値・人生観」
「第5弾:楽器練習・音楽で名を上げる」
「第6弾:自立と依存」
「プロになるまでの僕の経験」シリーズはこちら
「プロになるまでの僕の経験」第1章の「中学・高校編」
「プロになるまでの僕の経験」第2章「高校時代・進路決め編」
「プロになるまでの僕の経験」第3章「専門学校に入学するためにやったこと・学園生活編」
「プロになるまでの僕の経験」第4章「就職編」
「プロになるまでの僕の経験」第5章「レコーディングスタジオ編」
「プロになるまでの僕の経験」第6章「エンジニア面接、さらに面接編」
「プロになるまでの僕の経験」第7章「新スタジオ工事・セッティング編」
「プロになるまでの僕の経験」第8章「モニタースピーカー調整編」
「プロになるまでの僕の経験〜第9章「新スタジオでの新体験編〜」
「プロになるまでの僕の経験〜第10章「アシスタントエンジニアの修行時の仕事内容編〜」
「プロになるまでの僕の経験〜第11章「アシスタントエンジニアの仕事内容(大規模スタジオ編)〜」
①素人臭さのないピッチ補正の方法を教えてください。
こちらが寄せられたご質問です。
Q.DTM2年目で今はボーカルのMIXを中心に勉強しています。
ピッチ修正ソフトはメロダイン使用です。
自分は曲を作った際に一度だけ友人の伝手で有名なアーティストさんに携わるエンジニアの方にmixingをしてもらったことがあります。
その方のピッチ補正はピッチをしっかり合わせつつ、表現力を自分が思ったように付け加える。
そして子音が強調されて母音のブレがなく1フレーズごとに綺麗にそして自然に補正されていた感じでした。
対して自分がボーカルのピッチ補正をやった場合はピッチをしっかり合わせることに重きをおき、かつそれによって表現力が消えないようといったところまでしかできません。
自分も「ピッチを自然に聞こえるようにしつつ合わせる」だけではなくもう一歩進んだ「表現を付け加えて1フレーズ1フレーズ大切に」といったピッチ補正をやりたいです。
もしよければ一歩進むためのコツ、また先生が意識しているピッチ補正の方法を教えていただければ幸いです。
今回は原理原則から説明していくので一つの質問に対してちょっと長い回答になりますよ。
結構辛口でいきますので覚悟してくださいねw
まず、自分が素人のうちはどうやっても素人です。
あなたは聴いて涙が出るほどの魂がこもった歌を本当に聞いたことがありますか?
僕もエンジニア2年目の時なんて、まだまだでした。
33年経った今でも分からない世界や体験してないことがいっぱいあります。
そんな状態でいきなりやり方を教えてもらってもそこには何もないと思います。
時間という原理原則で修行してください!
とにかく色々な音楽を死ぬほど聴いて(SpotifyとかじゃなくCD・レコード・ライブでね。音質が違います)引き出しを増やしてください。
②素人臭さを脱却するには
まず素人臭いということについてです。
昨今ピッチシフターみたいなやつで歌やその他色々なものが平均化できるプラグインがあります。
しかし、歌というのは人間が歌います。
まず、歌い手の一番声質の良いキーを探し、それにあった曲作りが必要です。
曲を作った人・歌う人の信頼関係です。
それらが成立してお互いに良い演奏ができる原理原則です。
ここが出来ていないと良い歌なんか歌えません。
プラグインをかけて音質を落とすなんて言語道断です。
その作業はその先なんです。
僕たちの年代のプロはそんなものがない時代からやっています。
当時はAMSdmx80なんかで、しかもアナログレコーダーでやってました。
細かいエディットはなかなか大変で、結構な時間を費やしていました。
例えば、
「わ た し はーー♩ 」
の
「はーー」
の「Wa」のaの部分だけパンチインしてーーなんてザラでしたw(その場でリアルタイムで!)
さて、話を戻しますが、「歌ってなんでしょうか?プロの歌ってなんでしょうか?素人ってなんでしょうか?」
ここから入ります。
まず、「歌」というものを僕たちは分かって編集をしています。
出来上がりの想像なんです。
それを完遂するための歌い方・言葉の言い回し・ニュアンス・それぞれの言語・作品の性質によって全く違います。
編集やミックスをやるのにどれくらいの音源を聴いて、どれくらいの研究をしているのか。
レコーディングするためのサウンドデザインがどれほど引き出しがあるのか。
これらも積み重ねです。
僕がPro Toolsを使い始めた時はAuto Tuneの出始めでした。
当時このプラグインはピッチ直しのために使われていませんでした。
フレーズをケロらせてニュアンスのフックを曲に盛り込んでましたね。
そこから歌の音程を直す使い方が導入されるようになりました。
当時30歳くらいでピッチ補正が導入されましたが、20代の頃に何百曲もの歌のレコーディングをしてきたので、4分くらいの歌は2時間以内でプロクオリティーのものをエディットしていました。
ピッチ修正プラグインをなんでこんなに早く使いこなして、かつ上手く出来るかというと、声のアルゴリズムがちゃんと体に入っていたからです。
じゃないとボーカルディレクション・エディットなんてできないです。
③具体的一例:発音の出始めを利用する
とにかく、「こういう歌ならどう歌うのか」ってことが分からないとエディットなんか何年経っても上手くエディット出来ません。
ブレスの入れ方・リズム・滑舌など、歌には沢山のファクターがあります。
例えば、僕が歌のミックスをやる時にはフェーダー操作で音量を上げたり下げたりをかなりの量しています。
そもそも人間の発音は出始めの音程が割りと良く聞こえて、その先は息が絶えてフラットする傾向にあるのです。(プロや上手い歌手はここを絶対的に練習していますから、ほとんど気になりません)
そこで、発音の出始めを突くと(音量を上げると)そこにエコーがかかって良い音程が伸びてあたかもピッチが良いように感じます。
これを機械で波形を分析してみると平均律で外れているでしょう。
しかし純正律では気持ちよく聞こえます(錯覚)
こうやって中身のことをよく勉強してから取り組んでみてください。
いきなり大きい魚は釣れませんが、釣り方を覚えられたら何百倍も自分のテクニック・周りの評価につながります。
頑張ってください!
それではまた!!
今回はここまで、次回に続く!
下記に本日のまとめも書き記してあります。
ぜひご自身の音楽生活に役立ててください!
まだまだ質問募集してるので、お問い合わせから僕宛にメールくださればお答えいたします!!!
是非一度、当スクールレッスンにも遊びに来てくださいね。
それではまた!!
津吹龍辰講師の執筆ブログ記事ページ
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まとめ
①自分が素人の状態でいきなりやり方を教えてもらっても説得力のある音楽は作れない。
時間という原理原則で修行していくことが重要!
②歌とは何か?
歌というのは人間が歌う。
人間が歌う「歌」というものを分かって編集をしないと良い出来にはならない。
出来上がりを想像出来るようになろう!
③ブレスの入れ方・リズム・滑舌・言葉の言い回し・ニュアンス・それぞれの言語など、歌の中身のことをしっかり勉強してみよう!
すぐに結果が出るわけではないが、構造を理解して編集の仕方をマスターすれば何百倍もの技術力・評価につながる!
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