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津吹龍辰直伝!レコーディング&ミックスコラム 第98回「マスタリングの音圧レベル上げメソッド!」
2021/10/29
レコーディング
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Follow @mushmusicschoolマッシュミュージックスクール ドラム科・DTM科・レコーディング・ミックス・マスタリング科講師の津吹龍辰です!
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レコーディング・ミックスしてるけどなかなかうまくいかない方、レコーディング・ミックスしたい方、レコーディング・ミックスしたことが無い方、レコーディング・ミックスに全く興味が無い方、、
音楽を愛する全ての人に向けて発信していきます。
皆さんこんにちは!
だいぶ寒くなってきましたね。
引越しも終わり家の整備に毎日楽しんでます。
全てDIYなのがほんと楽しい!
ここを後何ミリ、、がピッタリきたりすると最高ですw
そんな中、今月も月末にあとライブ配信ミックス4本なんてすごいことになってます。
さて本日は、「マスタリングの音圧レベル上げメソッド」を紹介します!
プロの失敗談シリーズ記事はこちら
「第1回目:失敗とは何か?」
「第2回目:失敗の構造と種類」
「第3回目:レコーディング中のミス」
「第4回目:他人の言う事を聞かない」
ライブ配信解説ブログ記事はこちら
「インターネットライブ配信を徹底解説!:ツアー編」
「インターネットライブ配信を徹底解説!:PAの基本原則編」
「インターネットライブ配信を徹底解説!:PAの本番中の仕事」
「インターネットライブ配信を徹底解説!:現場での急なトラブル」
これまでの質問回答はこちら
「第1弾:訓練法・機材関連」
「第2弾:オーケストラのミックス」
「第3弾:マイクについて」
「第4弾:音楽の価値・人生観」
「第5弾:楽器練習・音楽で名を上げる」
「第6弾:自立と依存」
「プロになるまでの僕の経験」シリーズはこちら
「プロになるまでの僕の経験」第1章の「中学・高校編」
「プロになるまでの僕の経験」第2章「高校時代・進路決め編」
「プロになるまでの僕の経験」第3章「専門学校に入学するためにやったこと・学園生活編」
「プロになるまでの僕の経験」第4章「就職編」
「プロになるまでの僕の経験」第5章「レコーディングスタジオ編」
「プロになるまでの僕の経験」第6章「エンジニア面接、さらに面接編」
「プロになるまでの僕の経験」第7章「新スタジオ工事・セッティング編」
「プロになるまでの僕の経験」第8章「モニタースピーカー調整編」
「プロになるまでの僕の経験〜第9章「新スタジオでの新体験編〜」
「プロになるまでの僕の経験〜第10章「アシスタントエンジニアの修行時の仕事内容編〜」
「プロになるまでの僕の経験〜第11章「アシスタントエンジニアの仕事内容(大規模スタジオ編)〜」
①デジタルは音量上げると歪んでしまう
先日、昔ミックスしたアーティストからマスタリングのお願いがきました。
内容はなかなか音圧レベルが上がらなくて困ってるという内容。
これはもはや音楽制作をしている皆が悩んでる内容です。
ポップス界はまだレベル上げるのか、、
自分の最近は全く上げない(上げる意味が自分の中で変わった)ので久々にガンガン上げてみました。
ということ今回のメソッドを説明いたします。
まずは送って頂いたマスター音源を拝聴させていただきます。
レベルいっぱいで入ってきました。
6曲ありまして、強弱がフォルテやピアノなど色々です(フォルテは大きい、ピアノは小さいという意味です)
音の中身はというと、昨今のデジタルサンプラーや音源でそのままやっているようです。
ここにデジタルコンプやデジタルイコライザーなどかけると歪んでしまうのです。
中身が全部デジタルなんでもう無理なんですよね。
僕も昔よくわからず’歪ませまくってましたよw
②M-S処理が便利
それではマスタリング作業始めます。
まずはいつも通りデジタルでやってみます。
私は最初に頂いたマスター音源をいきなり-15dbくらい全体の波形を下げます。
これは、全体のダイナミックレンジを狭めるためにやります。
天井いっぱいだとレベルを上げれないのでこうやって一回り下げるんです。
そして全体を上げ直します。
ミックスの時点でバランスが良いとLRでマスタリングするのですが、今回のマスター音源は歌のバランスがやや埋もれてたり、聞こえないとこがあったりでバランスがあまり良くなかった。
こんな時は滅多にやりませんがM-S処理をやります。(ミドルサイド処理、ミドルはセンター・サイドはLR)
センター定位の音源を取り出せるんですよね。
初めてやった時はびっくりするほど変わりましたね!
M-S処理
順番は2ミックスLR⇨MSマトリクスを通すとミドルとサイドに分離します。
またこれにMSマトリクスかけると通常のLRに戻ります。
この間で処理をします。(↓画像参照)
ステレオ2ミックスからモノラルのAUXのフェーダーを2本作り、それぞれをミドル分とサイド分に送り分けます。
あらかじめLRでモニターするためにこれらのステレオフェーダーを作ってそこに送ります。
そしてこのトラックにまたMSマトリクスをかけるとあら不思議!
通常の2ミックスに早変わりですw
この後にマキシマイザーかまします!がつん!と音圧上げます。
ミドルのチャンネル(センター定位)には歌・スネア・キック・ベースなどの成分が入ってるのでこのチャンネルにイコライザー・コンプレッサーをかけます。
サイドにはピアノや左右に振ったギターなどがありますので同様のプラグインをサイド用に調整します。
サイドを下げればセンターが上がるのでボーカルが前に出ます。
③音量と音圧は別物
普通ならこれでこの音を録音してしまえばいいのですが、なにせ音圧が上がらないと。
皆さん音量と音圧は別物です。
勘違いしないように!!
音圧出すにはもうこれしかありません。
アナログに出す!!
これです。
先ほどの作業の続きで、
MSマトリクス→AUXフェーダー→アナログかます!→MSマトリクス→マキシマイザー
これがめっちゃ音圧上がるんです。
アナログやった後のマキシマイザーではバンドリミッターが外れます。
イコライジングでは低域や中域などかなり伸びるために音は太くなります。
最後はマキシマイザーなどでCDレベルの音圧いっぱいまで上げていきます。
あんまりかけるとつぶれるので寸止めでw
こんな感じで曲ごとにバランス取り直して作業していくと、あら不思議でめっちゃ音も大きく音像も広がってレンジいっぱいの音楽が出来上がります。
みなさんも是非やってみてくださいね!
それではまた!
今回はここまで、次回に続く!
下記に本日のまとめも書き記してあります。
ぜひご自身の音楽生活に役立ててください!
まだまだ質問募集してるので、お問い合わせから僕宛にメールくださればお答えいたします!!!
是非一度、当スクールレッスンにも遊びに来てくださいね。
それではまた!!
津吹龍辰講師の執筆ブログ記事ページ

まとめ
①デジタル音源にデジタルコンプやデジタルイコライザーなどかけると中身が全部デジタルなので歪んでしまう。
②M-S処理でセンター・サイドを綺麗に整えるとマキシマイザーかけた時に均等に音量が出るので便利!
③音量と音圧は別物!
音圧出すにはアナログに出す!!
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