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津吹龍辰直伝!レコーディング&ミックスコラム 第163回「寄せられた質問にお答えしちゃうコーナー!⑱:ボーカルの歯擦音に対する考え方」
2023/8/19
スクールレコーディング
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ハイみなさん!こんにちは!
みなさんはお盆はどう過ごされましたか?
ぼくは広島にお墓参りに行き、40年ぶりに中学の同窓会をしました。
若い頃は先祖供養なんてよくわからない世界でしたが、実は生きている僕らにはとても重要なことなんです。
みなさんも見えない所でご先祖から守られています。
毎日感謝して過ごしましょう!
さぁ、質問コーナーもラストになりました。
ということで本日は、「寄せられた質問にお答えしちゃうコーナー!⑱:ボーカルの歯擦音に対する考え方」を語っていきます!
プロの失敗談シリーズ記事はこちら
「第1回目:失敗とは何か?」
「第2回目:失敗の構造と種類」
「第3回目:レコーディング中のミス」
「第4回目:他人の言う事を聞かない」
ライブ配信解説ブログ記事はこちら
「インターネットライブ配信を徹底解説!:ツアー編」
「インターネットライブ配信を徹底解説!:PAの基本原則編」
「インターネットライブ配信を徹底解説!:PAの本番中の仕事」
「インターネットライブ配信を徹底解説!:現場での急なトラブル」
これまでの質問回答はこちら
「第1弾:訓練法・機材関連」
「第2弾:オーケストラのミックス」
「第3弾:マイクについて」
「第4弾:音楽の価値・人生観」
「第5弾:楽器練習・音楽で名を上げる」
「第6弾:自立と依存」
「第7弾:ピッチ補正」
「第8弾:理想の音楽を作りたい」
「第9弾:低音について/伝えることについて」
「第10弾:ミックスの流れについて」
「第11弾:音楽活動をするにあたって」
「プロになるまでの僕の経験」シリーズはこちら
「プロになるまでの僕の経験」第1章の「中学・高校編」
「プロになるまでの僕の経験」第2章「高校時代・進路決め編」
「プロになるまでの僕の経験」第3章「専門学校に入学するためにやったこと・学園生活編」
「プロになるまでの僕の経験」第4章「就職編」
「プロになるまでの僕の経験」第5章「レコーディングスタジオ編」
「プロになるまでの僕の経験」第6章「エンジニア面接、さらに面接編」
「プロになるまでの僕の経験」第7章「新スタジオ工事・セッティング編」
「プロになるまでの僕の経験」第8章「モニタースピーカー調整編」
「プロになるまでの僕の経験〜第9章「新スタジオでの新体験編〜」
「プロになるまでの僕の経験〜第10章「アシスタントエンジニアの修行時の仕事内容編〜」
「プロになるまでの僕の経験〜第11章「アシスタントエンジニアの仕事内容(大規模スタジオ編)〜」
①ボーカルの歯擦音をどうすればよいか
こちらが寄せられたご質問です。
Q.
■ミックスの中で歯擦音をどれほど気にするべきか
例えば、メジャー音源であっても
「分かってないよ/Wurts」
→なん「て」言われ「て」も 何も分かっ「て」ないよ
この「t」に強い歯擦音が感じられますが、これが一般メジャーの観点から見て「表現の範疇」なのか、「MIXエンジニアの性格の雑により残存したノイズ」なのか、プロはどう捉えますでしょうか?
自分はノイズを気にしてしまう性格なので、どうしてもこういった歯擦音が、たとえそれがメジャーのものであっても、耳について気になってしまいます。
仮にこの音源を自己処理できるならば、オートメーションなどで歯擦音を軽減したいとさえ思います。
また、お金がかかっていそうなジャニーズなどの曲では歯擦音は綺麗に処理されていることが多いとも感じています。
これはエンジニアの腕の違いなのでしょうか?
■プロの歯擦音に対する考え方
表現と聴覚感の妥協点とは?
■歯擦音の適切な処理方法は?
プロの現場は手作業なのか、プラグインなのか(おすすめのプラグインなど)
音の劣化が極力少ない方法へのアプローチ
以上となります。
どうぞよろしくお願い致します。
はい、この歯擦音問題いろいろあると思います。
②様々な方法で軽減出来る
基本的にはダメとか良いとかっていうのはないと思いますが、歯擦音的にやはり「さしすせそ」という耳に響く所というのは、人間が不快に感じる周波数だと思いますが、逆を言うと音が派手という捉え方もあります。
この歯擦音についてはCD音源時代になってからかなり入るようになりましたが、レコードの時代ではこれは全く入らない周波数なのです。
処理的には、海外のアーティストでも歯擦音を取っていない方もいるような感じもあります。
が、大概は取ってるというか、軽減するミックスの方法でやっていますね。
ディエッサーという4kHzから10kHz近辺の周波数をリミッティングするプラグインがあります。
やはりボーカルは前に持って行きたいので、ディエッサーはかなり多用していると思います。
お金がかかっている・かかっていないという問題ではないと思いますが、心理的にちょっと耳に突いてくるところは、実はマスタリングのMS方式でも消せます。
センター定位と左右定位のバランスを変えて、センター部分の音源を抽出することができます。
そしてこのセンター部分にディエッシングして歯擦音周りの周波数をリミッティングしたりもします。
③歯擦音は人それぞれ、良い捉え方もある
逆にエンジニアの人がディエッサーが嫌いな方もいたりします。
僕も20代の頃は全くかけてませんでした。
なぜならば音が曇って感じたからです。
質問者さんが例にあげたアーティストも聞いてみましたが、確かに歯擦音はちょっと出てるような気がします。
しかしこれがリアルに捉えられる方もいたりするので、一概にこれがダメと言う事はありません。
逆説的に言えば全体的なスピード感は感じられるので、かっこいい場合もあります。
ということでこればかりは好みになってきますね。
あの辺の周波数はどうしても前に浮くので、かなり慎重にミックスします。
歌にコンプレッサーかければ余計な所も上がります。
全体的・ピンポイントなど、様々なやり方で調整出来るものがあるので色々試してみてくださいね!
はい、今回はこんな感じでした。
みなさん、素晴らしい気付きの質問だらけでしたね。
質問は随時受け付けていますのでどしどし送ってくださいね!
それではまた!
今回はここまで、次回に続く!
下記に本日のまとめも書き記してあります。
ぜひご自身の音楽生活に役立ててください!
まだまだ質問募集してるので、お問い合わせから僕宛にメールくださればお答えいたします!!!
是非一度、当スクールレッスンにも遊びに来てくださいね。
それではまた!!
津吹龍辰講師の執筆ブログ記事ページ

まとめ
①歯擦音は基本的にはダメ・良いというのはない
人間が不快に感じる周波数と同時に音が派手という捉え方もある!
②歯擦音はミックス段階ではディエッサー、マスタリング段階ではMS方式で軽減することが出来る
プロはディエッサーはかなり多用している
他にも軽減方法は色々あるので調べて探して試してみよう!
③ディエッサーをかけ過ぎると音が曇るので要注意!
歯擦音が強い音源についてもこれをリアルと捉える人もいる
逆説的に言えばスピード感は感じられるので、かっこいい場合もある
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